さくら豆知識

No.2


2.桜餅(さくらもち)の葉は食べる?それとも食べない?          

 
 甘党には大人気の桜餅ですが、さてあなたは桜餅に巻いてある桜の葉を食べますか?それとも食べませんか?どうしても食べなければいけないというものではありませんが、塩漬けしてあるやわらかい桜の葉は甘いあんにピッタリです。是非一緒に食べてみましょう。そういえば、桜餅に巻いてある桜の葉は何の桜の葉でしょうか?そんなの桜の葉ならばなんでもOKだろうって?・・・
 実はそうではありません。桜餅に使う桜の葉はオオシマザクラのやわらかい新葉です。オオシマザクラ以外の葉は使用しません。ソメイヨシノの葉はだめなのかというお叱りも受けそうですが、だめなのです。残念ながらソメイヨシノには香りはほとんどありません。しかし、オオシマザクラには弱いものですが桜独得の甘い香りがあります。芳香のあるジョウニオイやスルガダイニオイなどの桜の品種もオオシマザクラ系です。ですから、オオシマザクラの伸び始めたばかりのやわらかい葉を塩づけにして、甘い香りをはっきりさせて使用しているのです。
 このあんの入ったもちに桜の葉を巻く桜餅は江戸時代に向島にある長命寺に始まったとされています。長命寺の桜餅は今日まで伝えられています。特に長命寺の回し者ではありませんが話の種に食べてみるのもよさそうですね。
 ちなみに同じようにもちに葉を巻く柏餅の葉はかたくて食べられませんので・・・

 大きなオオシマザクラの塩漬けの葉に包まれた中には塩漬けの桜の花もあしらい、春の雰囲気を演出しています。