第77回(2015/2/21)神奈川支部例会
横浜国立大学 教育人間科学部 講義棟6号館‐102

内容概要

開会挨拶 平川 支部長

新規参加者自己紹介
招待講演 〔講演者〕 荒木 健太郎先生(気象研究所)
〔講演タイトル〕 南岸低気圧による大雪の解析研究
〔講演概要〕

⇒これまでの南岸低気圧による大雪研究をレビュー頂きつつ、 2014年2月の南岸低気圧による関東甲信地方における記録的な大雪2事例にかかる降雪分布の実態、 大雪をもたらした降雪雲の発生環境場と力学構造・雲物理構造の解析結果について講演いただきました。
また気象庁非静力学モデルによる数値実験結果から、雲物理過程の観点で大雪の予測可能性についても解説いただきました。
南岸低気圧にかかる最先端のご研究内容を大変わかりやすくお話いただき、多くの参加者が引き込まれました。

特別企画

霧箱の実験の実演
「ようこそ空の研究室へvs雲の中では何が起こっているのか」因縁の対決!
⇒筆保准教授と荒木講師が、それぞれの著作にかかる出版秘話と今後のご予定について、 ユーモアたっぷりに軽妙なトークでご披露いただきました。
横浜国立大学 教育人間科学部 筆保 弘徳 准教授研究室 学生研究発表
「Team SORA 卒論・修論ダイジェスト」
4名の学生メンバーより、各位の研究内容・成果を、卒業論文や修士論文をベースに発表いただきました。
発表者の着眼点とプレゼン力の高さに参加者からも称賛の声が聞かれました。
(発表の要旨)
(1)台風ノモグラム 〜もしも伊勢湾台風が神奈川に上陸したら?〜
⇒伊勢湾台風のコースを変えて神奈川にぶつけてみると地形の影響を受けて危険な場所は大きく変わるようです。

(2)神奈川気候学 〜短時間強雨は増えている?減っている?〜
⇒神奈川で短時間強雨が増え、弱雨が減少しているのは気温の上昇と関連しているようです。

(3)最先端技術を用いた回転水槽実験の新展開
⇒回転水槽実験に新しい解析技術を用いることで、今後の気象の分析に役立つことを説明していただきました。
(4)台風発生の研究 〜大規模観測プロジェクトとアンサンブル数値シミュレーションから〜
⇒クラウドクラスターの7%だけが台風になることから、発生の起因を詳細に分析し、発表いただきました。

神奈川支部会員からの話題提供
(1)水田 会員 「昭和40年代前半の東京・横浜の大雪について」 〜当時の小学生はどのように受け止めたか?〜
⇒当時8歳の水田会員による日々の気象(大雪)観察記録をご披露頂きました。
水田少年の観察力の高さに参加者も感心しきりでした。また当時の気象や世情について懐かしく振り返ることができました。

(2)梶原 会員 「木片等の重さと実効湿度」
⇒様々な種類の木片の重さと実効湿度の関係・相関について発表頂きました。
湿度によって変化する今話題の「照り降り」人形についてもユーモアを交えてお話頂きました。

(3)山本 会員 「下層悪天予想図」
⇒公益社団法人日本航空機操縦士協会の航空気象委員長である山本会員より、
低高度を飛行する航空機の安全運航と防災ヘリ等の救難・救急活動支援を主目的として新規に提供することとなった下層悪天予想図について発表頂きました。
配信がMetAir(航空気象情報提供システム)のみであることから今後の汎用化が期待されます。

島田 会員「元町プロジェクトの講師募集のご案内」

元町プロジェクトの講師募集の案内の後、参加者全員で記念撮影を行いました。

懇親会

和食個室居酒屋 咲くら 横浜店
例会後は、有志が集まって懇親会を実施しました。



参加者数

例会84名(講師1名含む)

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