第69回(2013/01/26)神奈川支部例会
かながわ労働プラザ(石川町)

会員からの話題提供1

大野 会員(東京支部)「飛行機と落雷」
飛行機が大好きな大野会員からの機中での落雷体験の紹介。大きな音と火花! 旅客機は通信用の放電装置により安全。追浜の雷(いかづち)神社など。

会員からの話題提供2

岡本 会員(東京支部)「イギリス気象機関訪問」
2012年1-7月ECMWFの招聘研究員として英国に滞在した気象庁の岡本会員からのレポート。 普段は聞けない興味深い話を、楽しい小話も交えつつ、お話しいただきました。 ・ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター) 2週間先までの全球予報のモデル開発・運用に特化、高い予報精度を誇る。 職員数227名と少数、優秀な人材は高給で確保されている。職員数を上回る契約職員がいる。 コミュニケーションを重視する組織運営、外部専門家による評価・勧告、現業モデルへの 研究開発成果の速やかな反映等に強みがある。短期滞在職員の生産性向上も重視されている。 モデル開発・運用の面ではメンバー国とは一線。英、仏、独等は独自の全球モデルを持つ。 現在の水平16km、鉛直91層の全球モデルは、今年、鉛直は137層に。水平も2015年には10km、 2025〜6年には2.5kmの分解能になる計画。 ・UKMO(イギリス気象局) 気象・気候情報提供サービス提供。気候〜メソに及ぶシームレスな全球モデルMetUMを持つ。  2012年のイギリスは歴代第2位の降水。最近は雨量が増える傾向で極端に雨量の多い日も増加。 2009年は暑い夏(BBQサマー)の予想が大雨になったのに加え冬も温暖予想が外れ厳冬となり、 それまで87年続いたBBCとの契約更新がピンチになったとの話も。 ・RMetS(イギリス気象学会) 佐藤会員(神奈川支部)と訪問、そのことが機関紙WeatherにCAMJのことも含め掲載された。 英国の気象予報士は毎年CPDの自己評価をRMetSに提出して資格を更新する。など。

会員からの話題提供3

内山 会員「気象統計の連続性補正の一つの考え方」
気象庁の年平均気温データは気温の変化傾向を調べるのに有効だが、測定場所や測器の変更、 周辺の環境変化等があると、その前後でデータが不均質になる場合があり、取り扱いに注意が必要。 個別地点のデータ補正は難しい旨の具体例での説明、多数の測定値の平均を使うことで信頼性を 高められるだろうとの解説をいただきました。

会員からの話題提供4

梶原 会員「静電気実験実演」
梶原会員が購入した静電気関連実験機器での実験実演。 「極性チェッカー」「静電電位測定器」で静電気の帯電チェック、電位測定。 「ウィムズハースト起電機」で高電位の静電気を起こし、放電させたり、ハミルトン・ フライホイール(電気飛車)、組み鐘、発光板などを動作させる楽しい実験を実演。 これら機器は多くが学校用教材でネットで購入できる(ただし高価)とのことです。 (休憩時間に参加者が実際に器具に触れ実験を楽しみました。) 高められるだろうとの解説をいただきました。

会員からの話題提供5

島田 会員「秋の京都」
PC研「晴れてほしーの」の雲断面図を使えばピンポイントで一時間毎の天気、降水、気温、 風などが予想が可能で、11月連休の京都観光の際に利用、休暇を有効に楽しめたとの話題。 寺社など観光スポットや紅葉の綺麗な写真も皆で楽しみました。

会員からの話題提供6

濱野 会員(千葉支部)「二.二六事件 〜 歩兵第一連隊討ち入り」
古季(記)録研究会の濱野会員が南岸低気圧の雪の中で起きた二.二六事件について、 資料や写真をふんだんに用いて当時を再現、迫真の語り口に皆で聴き入りました。 東京の雪は、忠臣蔵討ち入り、桜田門外の変、二.二六事件など歴史的事件に絡み印象が深い。 二.二六事件は、農村が疲弊して天災も頻発した昭和初期の暗い時代背景の下、陸軍の 一部青年将校が決起したものだが、第一の襲撃目標である岡田首相の代わりに別人を殺害し とり逃がすなど、準備不足や随所での確認の甘さもあり、また、天皇にも激怒され失敗する。 ニニ六事件はその後の軍部台頭のきっかけとなる。一方、「忠臣蔵」は明治以降、その 「忠義忠君」が権力者に利用され、人気を博した浪曲版では死地に赴く兵士の君主への 忠誠心が美談化された。この二つの事件は近代日本の軍国主義化に深く係わった。 南岸低気圧の雪を見てこうした歴史の歩みに思いを馳せてみるのも良い。 (「雪おおいに決行!」ニニ六事件ツアーの提案もありました!)

会員からの話題提供7

高木 会員「1月14日の雪 〜 あの日、私たちは積雪を予想したか?」
予想以上の積雪となった関東南部。当日のPC研例会の開始に合わせるように積もり始めた 雪の様子を、交通機関の乱れで午後に撤収となったPC研の進行と平行させて時系列で解説。 「晴れてほしーの」で作成した当日のアメダス局地図、降水量分布図、MSM雲断面図、 収束発散予想図等やWvisでの287K相当温位の進入具合などで、関東への寒気侵入や積雪増加、 地域によるばらつきなどを解りやすく分析・解説いただきました。 また、写真同好会の高木会員ならではの豊富な写真で、久々の積雪の余韻を皆で楽しみました。

懇親会

横浜中華街「華勝楼」  部屋を貸切り、和やかに美味しい中華をいただきつつ、大いに盛り上がりました。


参加者数

例会31人、懇親会27人

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