トップへ戻る
           
第4回波浪予想勉強会
  1.日時:平成14年3月2日()13:00-17:00
  2.場所:東京文化会館中会議室No.1
  3.参加:26人(参加歴別:初/5人,2回/10人,3回/6人,4回/5人)
  4.勉強会概要
(1) 2003年1月28日00Zの日本沿岸の波浪状況の解析
[ポイント]
・日本海の波高のピークはどこで何メートルか
・6m(警報級)のエリア
(2) 下記5地点の2003年1月29日00Z迄の時系列予測
1:松前(北海道), 2:温海(山形), 3:鹿島(島根), 4:福江島(長崎), 5:江ノ島(宮城)
[ポイント]
・最低限6時間ごとの予想をする
・余裕がある場合は、下記も追加
 6:経ヶ岬(京都),7:佐多岬(鹿児島),8:喜屋武岬(沖縄)
  5.配布資料の内容
(1)解説資料
・資料の見方(船舶・衛星・波浪計)
・合成波高計算表
・風速,吹送距離・吹続時間から風浪を計算する図
・12時間後のうねり計算表(S.M.法)と図
・気象庁波浪計設置位置図と波高推定表(Cos2乗則の場合)
・台風の示度と最大波高表
・台風の中心気圧と速度別の外洋における波高分布
(2)予報用資料(数値予報プロダクト他):年月省略
★FAR EAST SURFACE WEATHER MAP:00UTC 28TH
・波浪観測データ 時系列表
・波浪計の波高推移図(8地区)
・沿岸波浪図:270000UTC,271200UTC
・地上天気図:27.00UTC,27.12UTC,28.00UTC,28.12UTC,29.00UTC
・FWJP02 RJTD:261200UTC,270000UTC,271200UTC,280000UTC
  6.勉強会詳細
6.1 参加者波浪予想作業
6.2 解説
(1)日本海の波高
1)最初に気圧配置等に着目する。
・日本海周辺の気圧配置は、低気圧が東進しながら発達し中心は積丹半島沖にあり閉塞気味になっている。
・西の方は西高東低の等圧線が縦に配置するパターンになりつつある。
・2つのパターンが配置されその間はややゆるんだ状態といえる。
2)観測値の検討
・使えるデータは波浪計・観測船・気象ブイである。
    ・日本海:長風丸,清風丸,高風丸,ブイ1基
    ・太平洋:凌風丸,ブイ2基
・松前は低気圧中心のすぐ南であるが低気圧が東進してきたばかりであり、まだ、南の風による浪の影響を考慮するのは早い。
・低気圧中心のすぐ西側にいる高風は5.5mである。能登沖にいる清風は6.0m(これらの風速は40KTである),すぐ近くに位置する38.9N134.1Eのブイは5.5mである。隠岐近くの長風は2.9mとなっている。鹿島は下がり傾向にある。
3)日本海の波高
その他、各地の波浪計の値(省略)を総合すると
   ・日本海の最大波高は低気圧中心の南西方向(能登沖あたり)にあり、
    波高は6mと予想される。40KTの風が5-6時間吹いており7mもあり得る。
   ・6mラインは、東は温海,西は鹿島あたりと予想される。
  (2)太平洋の波高
・低気圧が移動し40KTの風があり、最大波高は日本の東側に8mが予想される。
・その東は、風が吹き始めなので高い波高の領域は狭いと予想される。
・南の方向はうねりが残り、等波高線は広くとる。ブイの位置を4mの限界と見る。
  (3)波浪計の予測
今回は、時間の関係でパターンの予測のみを行った。
・松前:低気圧の位置から6時間後がピークと予想される。南の風では地形の関係で波高は低めに出る。
・温海:低気圧は東へ抜けるが、西から西高東低の冬型配置となりやや下がるも高波高が継続する。
・江ノ島:低気圧が抜け、始め急速に下がり、その後、浪エネルギーが分散して下がってゆく。
・鹿島:冬型の気圧配置の影響で強くなって行く。
・福江島:冬型の気圧配置の影響で徐々に上がって行く。(日本海ではモデル以上に風が吹くことがある)

ページTopへ

注)本報告は、勉強会出席者の参加報告を著者の了解を得て転載させて頂きました。
           
Topページへ