東大の気象学聴講記録
1996年4月〜1996年9月、東京大学理学部地球惑星物理学科において受講した
「気象学」の講義メモをポイントのみここに転記し、ご紹介いたします。
講義の目的は気象理論の基礎的理解を目指すものであり、気象予報士受験のためのものではありませんでした。
また、気象観測、天気予想、天気図、気象業務法等は講義の対象外でした。

講義項目


4月15日(月曜) 基礎方程式、近似、オイラー微分、地衡風平衡、静力学平衡
4月22日(月曜) 放射平衡、σT4、熱輸送、温度減率、数学演算子、平均と偏差
5月13日(月曜) 熱力学、θ、Γ、ブラントバイサラ、大気の安定判別、近似や変形の目的
5月20日(月曜) 絶対不安定、不安定性とは、温位、温度風、角運動量
5月27日(月曜) 地衡風平衡、東西方向一様の議論、南北方向の安定性、ジオポテンシャル、境界層
6月03日(月曜) P座標での記述、温位、傾圧不安定の線型論、固有値
6月10日(月曜) 大気はつながっている、傾圧不安定の非線型効果、位相、Φ=a+bi、二層モデル
6月17日(月曜) 熱輸送、絶対渦度保存則、η=f+ζ、Rosby波、
6月24日(月曜) 混合比、Γmを求める、対流不安定、潜在不安定、エントレインメント
7月01日(月曜) 雲、対流の発達/安定性,雲の微物理過程
7月08日(月曜) 試験および解答
9月09日(月曜) 追試及び微小振動等の補講

参考までに...

・平成8年4月、願書・成績証明書の提出、入学金・授業料の払い込みを終えて「にわか学生」になりました。 ・毎週月曜日、午後1時〜3時、本郷理学部3号館にて、  学部4年次学生とともに、2単位の授業を受講しました。 ・講義は山岬教授の担当で、内容明晰にして、時間外の質問に対しても丁寧なご説明をいただきました。 ・30年前に習ったベクトル微分等の数学的知識が必須で、思い出すのが大変でした。 ・また、授業の内容・程度に追いつくため、5月の連休を利用し、「地球流体力学」、  「気象力学通論」等の書籍に目を通し、自習しました。 ・「気象学特論」が木村教授ご担当で開設されているようです。 ・東大の総合図書館は開架式になっていて、一般の人も利用出来る様です。

1997.8.30 Originated
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