天気予想技術論(工事中です)
Last Updated:1997-12/08,

このページは、気象予報士のための天気予想技術の向上に寄与しようとするためのものです。
「天気の予想」と言う作業の論理的手順を見通しよく・実感するための試みです。
      使用するデータ:
      公衆通信回線(電話線)経由でかつインターネット経由で入手可能なものを対象とします。
       例えば、
        IBC社の.....
        WNI社の....
        気象業務支援センターの......
 ・ 大気の流れ・移動を天気図・衛星画像等から推定・時間外挿します。
 ・ 気圧配置により典型的な天気のパターンが形成されるものとします。
 ・ この天気のパターンは、天気予想の練習に先立って、人間の総合判断力により
   決定できるものとします。
     A. 温帯高低気圧
     B. 寒冷渦
     C. 台風
     D. 北東気流
     E. 冬のシベリヤ高気圧
     F. 夏の太平洋高気圧
     G. 梅雨前線
     H. ブロッキング高気圧
     
 ・ 観測困難な現象や、短時間のうちに発生・消滅する現象は上記パターン
   には含めないものとします。(例えば、ポーラーロー、集中豪雨等)

 ・ 高低気圧は、その勢力を保存したまま流れるものとします。
 ・ 風向は高低気圧の回転方向より推定します。
 ・ 気温は絶対値は求められないので上昇・下降のみ予想します。
 ・ 前線位置は、人間の総合判断力により決定するものとします。
 ・ 晴雨の予想は、データベースの蓄積がないのでMOSやカルマンフィルター
   のようには行きません。正確性は欠けますが湿り域、上昇流、
   高低気圧による風及び高層大気の流れ方向を加味して予想します。


「天気は、気象要素の組み合わせにより決まる」と言うことを
プログラム化の前提とします。このため、気象要素を数値又は記号で表現し、
これらに論理・比較演算を施します。
  「雨・曇り・晴れを決める前提条件」があるはずです、
  「風向を決める前提条件」があるはずです、
  「気温を決める前提条件」があるはずです、
  「前線を決める前提条件」があるはずです、
これらの「あるはずの条件」を洗い出して、順序だてします。
順序だては、気象現象のプロセスそのものに他なりません。
例えば、次のような結果を出したいとします:

   今後[6〜12、12〜24]時間における
   [東北、関東、中部、西部]地方の天気は
  ■ [東、西、南、北]の風で、
  ■ 天気は[晴れ、曇り、雨]と予想されます。
  ■ 気温は[変わらない、上昇する、下降する]でしょう。
  ■ なお[風無し、微風、霧、突風、強風、前線通過]の可能性があり、
  ■ 雨は[一時雨、小雨、驟雨、地雨、雷雨」となるでしょう。
                           
このための「予想」のロジックを以下の様にします。

気象要素      気象学をベースとした予想の論理・判断・予想
記号/数値で
表現する
−−−−−−−−  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
高層のトラフの位置  => その進行前面に 地上低気圧を予想する

高層のリッジの位置  => その進行前面に 地上高気圧を予想する

高層の気流方向    => 南西風の下に地上低気圧を予想
              北西風の下に地上高気圧を予想

高層の渦度極大域の東下=> 地上低気圧の発達を予想

地上低気圧の位置    
  高気圧の位置    
           => どこに来るかを時間外挿し、
              予想対象地域の
           => 風向、
              気流の上昇・下降
              気温の上昇・下降
              の予想につなげる
地上の風の継続性:南よりの風=> 湿気・暖気を予想
         北よりの風=> 乾燥・冷気を予想

雲解析情報図/雲の移動=> 対流性の雲の下に対流性の雨
              層状性の雲の下に地雨
              暗域の前面に対流性の擾乱

気象衛星の雲画像図  => 南西風の下に低気圧
              北西風の下に高気圧
              下層の霧/層状雨の存在

地上の降水域の    => 降水域の時間外挿
  拡大と移動

地上の降水域の    => 北風の吹き込み
解消の予想         南風の衰え

850hPaの
  湿り域の存在   => 水蒸気の凝結の可能性につなげる

高層に南西風がある時 => 上昇流の存在   
地上に低気圧がある時
地上の気流収束がある時
地表が急速加熱がある時
上層に寒気の流入ある時
下層に暖気の流入ある時

上と逆の予想     => 下降流の存在    

暖気移流と上昇流   => 水蒸気の凝結の可能性
 と湿り域が存在すれば   降水の可能性を予想する
 (エマグラムがあれば大気の安定度判定に利用する)

???        => 降水の可能性、予想困難  
(降水域の時間外挿をするのも手であるが) 
(降水域の勢力の消長の予想が前提となる)
                  
???        => 落下中の蒸発、 予想は困難   
(地上気温が高いと、雪がとけるなどあるが)    
                

地上低気圧の位置   => その南西側に寒冷前線を予想               長さ=500〜2000km 地上風の分布     => 風向の急変域を前線とする  850hPaの    => 等相当温位線の集中帯の   等相当温位       斜め下に前線を予想                          
地上の天気を「予想」する
低気圧の発達: 上層トラフの接近         上層の南西流の下         下層に暖気移流の存在 高気圧の発達: 上層リッジの接近         上層の北西流の下         下層に寒気移流の存在 降水:   雨 :   降水域の時間外挿         又は、低気圧の接近のとき、         又は、暖気移流・上昇流・湿り域の三要素が存在するとき   曇り:   明域の時間外挿         又は、低気圧接近   晴れ:   暗域の時間外挿         又は、高気圧接近   変化なし: 高低気圧の動きが少ないとき                                突風・雷雨:  上空に寒気が流入する予想のあるとき         この予想は困難...ナウキャストに属する 風向:東風:  低気圧南又は高気圧北のとき    西風:  低気圧北又は高気圧南のとき    南風:  低気圧西又は高気圧東のとき    北風:  低気圧東又は高気圧西のとき 気温上昇:   南風・南東風・南西風のとき   下降:   北風・北西風・北東風のとき 前線通過:   地上風向急変地帯、         又は、850hPa等相当温位線の集中帯の斜め下         又は、低気圧の南西側に         前線を予想する

   
予想の練習:ステップ1 「予想の目標,表現方法をきめる」

本州中央部(関東地方、中部地方)を予報対象区域とする。
予想対象時刻を12、24時間後とし、その時の天気を予想する。
「予想の表現の仕方」を次のパターンにする。
(注:気象業務法で定める「予報の発表」には該当しませんので念のため)

予想の練習:ステップ2 「自分の予報のロジックを作る」
  ■の判断理由 
  ■の判断理由 
  ■の判断理由 
  ■の判断理由 
  ■の判断理由 
予想の練習:ステップ3 「予想結果の検討を行う」   
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