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Last Updated:2000-9/09
平成12年度第1回気象予報士試験問題解答予想及び検討
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実技2試験解答
(筆者の独断と偏見と断片的知識での予想です。正解を保証するもの
ではありません。)
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問1
(1)130E上で38N〜28Nのあいだ
(2)地上低気圧は、500hPaの気圧の谷の東側500km
付近に存在するため。
あたりまえの様な問題ですが、いざその理由を記述するとなると
少なからず、いかに表現すべきか悩みます。
(3)27:09(134E,32N) 27:21(137E,35N)
28:09(142E,38N) 28:21(147E,41N) 29:09(151E,44N)
問2
(1)赤外画像で非常に白くしかも輪郭がハッキリとニンジン状に
固まっている。これは、雲の温度が非常に低く高層にまで
発達していることを示す。しかも可視画像でも、まとまって
白く写っている。
(2)ア2、イ16、ウ7、エ6、オ11、カ15、キ対流不安定
暗域と明域を取り違えました。
暗域は下降流域、明域は上昇流域に対応します。
エのところ、試験から遠ざかっていると、
ウッカリミスに気づきにくくなります。
(3)驟雨、落雷、突風
驟雨では災害に結びつかない。「降雹」にすべき。
問3
(1)AB間の風向は東である。B側からの気流は山の斜面にあたり
上昇し、山越えして下降する。断面図の左側斜面では鉛直P速度
は負号になっている。これは上昇流を示す。
よって左側が東である。
先ず、A−B間の気流方向を地上天気図から
大局的に把握する必要があります。
西側の海洋上に下降流域(プラス符号)が存在するが、
これは、東西流とは直接関係ないものと考えられます。
(2)東北地方の太平洋側に顕著な降水域が有る。
これは、図8に示すように、等相当温位線の高い方から
低い方へ風が交差して流れることにより、相当温位の移流が
あると予想される。一方青森や日本海側地方では、相当温位
の移流は顕著ではない。この相当温位の移流の程度が降水域
の分布に顕著な差をもたらすこととなった。
地形性上昇をもいうべき。
この問題では、本解答例の様に、秋田や日本海側の状況にまで
言及する必要性があるか否かは、試験の現場では判断に迷うと思いますが、
「顕著」であることを示すためには「顕著でないこと」を示して、
初めて「顕著である」ことが証明されると、私は考えます。
この実技試験問題は、時間を余した人が多かった様です。
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佐藤 元
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