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Last Updated:1999-9/15,9/16, 2003-7/21
平成11年度第1回気象予報士試験問題解答予想及び検討結果
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実技2試験解答(予想です)、検討結果は[青字]で示します。
問1
(1)
図示する代わりに、強風軸を通る(緯度,傾度)を示します:
[強風軸を作図させる問題ですが、
おのおの140Eに注意して、もっとも風速の強い点を結びます。
ただし、300hPaの天気図には、等風側線が破線で示されています。
そのうち、最も強い部分を探し出します。「80」が見つかれば、OKです。
かならず、この80域を通します。
題意の様に、等高線に沿わせる必要があります。
(2)
[この問題に対しては、問題文の中で例示しているように、
1.300hPa強風軸との対応は、寒気側、暖気側を、
2.500hPa高度場との対応は、トラフとの位置関係を、
3.850hPa温度場との対応は、水平温度傾度に言及して
解答する必要があります。]
@勃海の低気圧
300hPa面の強風軸との位置関係
当該低気圧は、北側の強風軸の寒気側(北側)にある。
500hPa面高度場との対応
当該低気圧は、500hPaの気圧の谷の南東側にある。
850hPa面温度場との対応
当該低気圧は、その西側からの暖気移流の場にある。
(発達)過程にある
A台湾付近の低気圧
300hPa面の強風軸との位置関係
当該低気圧は、南側の強風軸の暖気側にある。
500hPa面高度場との対応
当該低気圧は、中国大陸の500hPaの気圧の谷の進行前面にある。.
850hPa面温度場との対応
当該低気圧は、暖気移流の場にある。
(発達)過程にある
[強風軸の暖気側にあることと、発達といかなる関係があるのか、
今のところ分かりません。]
問2(1)
[湿り域及び乾燥域と前線、低気圧との位置関係を答える問題です。]
@
当該領域は、低気圧及び温暖前線の進行前面に位置する。
A
当該領域は、寒冷前線の進行後面に位置する。
(2)
[乾燥域と700hPa鉛直流、850hPa気温、風、との位置関係を
答える問題です。]
@
当該域は、鉛直P速度の正の領域に対応している。
A
当該域は、西からの寒気移流の場に対応している。
[いずれも、当該域が、低気圧、前線のどこに位置するか
を特定することが肝要です。]
問3
(1)
主低気圧の後面寒気場内の中規模の寒冷低気圧によるものと考えら
れる。
[想像を働かせて上記の様に答えました。論拠は、
「主低気圧の後面寒気場」と言う状態が天気図から読み取れましたので、、]
[問題文は、位置関係を求めています;解答に忘れました。ただし、
小擾乱の位置を特定する根拠が見つかりません。どこかにあるのでしょうか???]
(2)
レーダーエコーは、ほぼ南北の帯状になっていて、対流性の局地的
に強い降水が見られる。
(3)
短時間強雨、局地的大雨、突風、落雷
[雨が重複しているので、固体、即ち降雹を記述したほうが良いでしょう。]
問4
[この問題は、北東気流の問題かもしれません。]
(1)霞ヶ浦の南東付近から東京湾奥を通り、三浦半島の付け根
付近にかけて緩い弧状のシヤーラインをひきました。
[霞ヶ浦から伊勢湾方面まで長い収束ラインが第一案として浮かびましたが、
これでは長すぎる、と思いました。問題文で、「関東地方東部」と言っていますので。
下記、(3)の注釈もご参照下さい。三浦半島の付け根では、降水域との関係で
無理な線のひき方となります。三浦半島でなく、房総半島の館山付近に向かって
線をひくと良いかも知れません。]
(2)
@南 A高い B北東 C東北東 D南南東
E南 F暖気 G989 H946
[与えられた資料を正しく読めば殆ど解答できます。
ただし、Fに関しては、「風向が上方に行くに従って、時計回り」と書いて
ありますので、これは「暖気移流」である、とする必要があります。
ホドグラフでの風向の右回りは暖気移流、左回りは寒気移流に対応します。]
(3)
位置関係
顕著な降水域は、シヤーラインの近傍とその北西側に降水域がある。
理由
房総半島の南東海上からの相対的に高温・湿潤な大気が、関東平野
を覆っている寒冷な大気層にぶつかり乗り上げ、降水と成ったためである。
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解答や検討の仕方に過誤があるかも知れません。
皆様のご指摘、ご指導をたまわりますれば幸いです。
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佐藤 元
E-mail:satoh@ny.airnet.ne.jp