トップページへ戻る 予報士試験 Last Updated:2000-2/12

平成11年度第2回気象予報士試験問題解答予想及び検討結果

--------------------------------------- 専門学科試験解答(予想です)、 [青字]部分は、2000-2/11時点での検討結果です。 [赤字]部分は、その後の注記or追記です。 専門学科 問題..解答 # #  1......3<--2が正解の様です。 2......5 3......4 4......5 5......2 6......1 7......1 8......2 9......3 10.....5 11.....1<--4が正解の様です。 12.....2 13.....1 14.....3 15.... 2 --------------------------------------- 1......3<--2が正解の様です。 地上気象観測の知識を問う: アメダス観測の気象要素、・・湿度の観測はない。 天気の観測項目、・・・下記。 計器の設置高度、・・・下記。 日照の補正。・・・・谷間での観測値は、たとえ日射が山に遮られても           補正されません。 なお、 地上気象観測の「天気」の観測の項目は、何でしょうか。 私には分かりませんので??にしたのですが、 温度計や気圧計の設置高度1.5mとあるものを正解に思いましたが、、、 2......5 高層気象観測の知識を問う: 結果集計、 湿度測定なし、・・・・例えば300hPaのAUPQ35には湿数の表示が            見受けられません。 高層風の観測、 気温センサーの日射補正。 全て正しい記述です。 3......4 レーダー観測の知識を問う: レーダー電波の途中降水による減衰、大気による減衰の補正、 レーダー画像の合成は同じ高度で、 レーダー電波は気温や水蒸気によって情報に曲げられるか??勿論直進しますので誤答です。 4......5 数値予報モデルの予測可能性の知識: 初期値と観測値に差異があること、 対流雲の予測は困難、 様々なスケールの擾乱の存在が予測誤差の一因となる、 数値予報で「大雨の予測の可能性」の把握は可能。 全て正しい記述です。 5......2 数値予報モデルの運動方程式に関する知識: 移流の定義、 海上での摩擦力ゼロ??、・・・海上では、陸上よりも摩擦力は             小さいですが、ゼロにはなりません。 水平移流のオーダー<鉛直移流のオーダー、です。何となく、勘違いしやすいので             要注意です。      地衡風の定義。 6......1 高層天気図の特徴を知っているかを問う: 850hPaは、前線解析に、 500hPa天気図は、渦度の追跡に用いられます。 など、その用途。 7......1 傾圧不安定に関する知識を問う: 波長数百kmの波動、とあるのは、明らかに一桁小さいです。 8......2 積乱雲関連のメソスケール現象の知識を問う: 雲底の大気が「乾燥」しているほど下降気流が強くなります。 これは、水滴が蒸発しながら下降しますので、蒸発の潜熱が周りから 奪われ、周りの大気は冷やされ、重たくなり、下降流が強くなります。 9......3 局地風の知識: 海陸風、カタバチック風、フェーン、ボラ。 ボラは、風下側の気温が低下します。 フェーンは、風下側の気温が上昇します。 なお、風上側での降水が無くても山頂付近に逆転層があり、 その気塊が下降してくると、山麓で昇温します。 [気象科学事典による。] 10.....5 気象衛星雲画像の特徴: オープンセルの出来る条件、 テーパリングクラウドの特徴、 雲渦が2列の鎖状に規則正しくならんだ下層雲...カルマン渦です。 ドライスロットは、低気圧の閉塞過程に現れる。 11.....1<--4が正解の様です。 降水短時間予報の知識: パターンマッチングの手法。 「数値予報による降水系の発達・衰弱を加味して」と言う箇所は 誤解し易いです。降水短時間予報の作業においては、数値予報の 風の情報を、降水の盛衰に結びつけていますが、問題文の様に 「「数値予報による降水系の発達・衰弱」」の結果を用いている のではありません。よって、誤答です。 私は、この点をシッカリ読みませんでした。 12.....2 ガイダンスの知識: 最高最低気温の対象時刻は、他とは異なり、0−24時ではないはずです。 最高:当日9−18時、 最低:翌日0−9時 と記憶していましたが、、、、、。間違っていたらごめんなさい。 しかし、随分と細かい問題ですね。 13.....1 精度評価の2X2分割表: 的中率の定義、 スレットスコアは、警報レベルの希にしか起こらない現象の評価に有用 とされています。 なお、ブライアスコアは、毎日発表される降水確率予報のための様です。 14.....3 警報、注意報、気象情報に関する知識: 船舶にたいして発表される波浪警報・注意報には、高波に対する 注意・警戒は含まれていないはずです、、、 15.... 2 気象と災害の関係: 台風の危険半円、 都市域河川の氾濫による災害傾向増加、 霧の種類と継続時間、 大雨による土砂災害は雨がやんだ後にも 新たな災害発生の可能性があります。 --------------------------------------- 以上で、解説を終了しますが、説明は十分でしたでしょうか。 気象業務法に関しては、特に解説するほどの疑問点・問題点もない、 (概ね素直な問題ばかりです) と思いましたので、解説は省略しました。 なお、佐藤の、理解違いがあるかもしれません。 皆様からの、ご指摘・ご教示を宜しくお願いいたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 佐藤 元 電話:044−811−2628 FAX :044−811−2628 E-mail:satoh@ny.airnet.ne.jp