2003年 東京支部ボランティア活動 概要

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     ◆2003年(H15)11月22日(土)

●課外授業ボランティア 東京都中野区立桃園第三小学校・5年生2クラス

 気象予報士会東京支部として、初めて小学校での課外授業ボランティアに取り組みました。


■概要
 5年生2クラス合同で、理科単元「天気の変化」のまとめとして、気象予報士会会員のボランティア参加者8人が先生役で参加。子どもたちから寄せられた質問のいくつかに答えたり、最新の気象衛星画像を使って天気予報にチャレンジしてもらったりするなど、約1時間半の授業を行ないました。


■課外授業当日
 1)準 備(08:20〜08:50)……教室の壁に気象衛星雲画像などの資料を貼る
                OHPやビデオ・プロジェクターのセッティング
 2)授 業(08:50〜10:30)……後述
 3)反省会(10:30〜11:30)……教頭先生、理科専科の先生と懇談


■授業風景
 ・授業方法は、小学校などで一般的に行われている「チーム・ティーチング」の形態を取り、先生と気象予
  報士がチームを組んで授業を展開
 ・まず、先生役のボランティア一人一人が順に自己紹介し、その中で、なぜ気象予報士になったのかを一言
  添えることにした
 ・事前に子供達から頂いた天気に関する質問から2つ選び、先生が代表して先生役ボランティアに質問
   →1)どうして予報ができるのか? 2)虹を見るにはどうしたら良いか?

 ・ここ1週間の日本付近での雲の動きを気象衛星雲画像で説明しながら1週間の天気を振り返る
  (事前に子供達はここ1週間の天気などを調べることになっていて、先生が「この日は雨で体育の授業が
   中止になったね」などと思い出せるように誘導した上で)
 ・前日からの雲の動きを見て、子どもたちに22日09時と15時の天気(晴れているか、曇っているか、雨が降
  るか)を雲の動きで予報してもらう
 ・予報は、あらかじめこちらで3パターン用意し、その予報根拠を先生役ボランティア3名が説明し、投票
  してもらう方法とした。
   →子どもたちの中から予報の第4案・第5案も登場!
  これには我々もビックリ!!!
 ・この日は学校行事があったため、父母の方の授業参観もあり、その父母にも投票に加わる


■子どもたちからの質問と回答
 子どもたちの持っている気象や天気予報についての疑問や質問を先生にまとめてもらい、あらかじめ送って頂いて、東京支部会員で回答を検討しました。以下がその回答です。子どもたちの素朴な質問に、どう分かりやすくお答えするか、四苦八苦です。
 


        みなさんからいただいた
       天気についての質問へのこたえ

 みなさんからいただいた天気についての質問のこたえは、今回みなさんの学校にお邪魔した8名の他、多くの仲間の気象予報士とともに、あれこれ考えながら作りました。

どうしても説明がむずかしくなったところもありますが、これから中学、高校と進むうちに勉強する中で、かならず理解できるようになりますので、いまはそんなもんなんだと思っていてください。

また、今回は準備する時間がなくて、説明のための絵を入れることができませんでした。ごめんなさい。

みなさんの中から私たちの仲間、すなわち気象予報士になる人が、いっぱい出てきてほしいと思います。

さあ、天気についての質問のこたえです。


1.天気の変化にかかわること-----------------------------------------------------------------------

Q1)低気圧はなぜ高気圧よりも強いのか?

A1)なぜ低気圧が高気圧より強いと考えたのでしょうか?
   高気圧は晴天をもたらしますが、低気圧はときに天気が荒れることがあるからなのでしょうか?実はど
   ちらにも「強い」と「弱い」があって、必ずしも低気圧が高気圧より強いとは言えません。
   夏になると天気予報は毎日のように太平洋高気圧の強さのことを説明しますが、日本のはるか南の海上
   に台風が発生しても、この高気圧が強いときは、なかなか台風は日本列島に接近できませんね。このほ
   か、ブロッキング高気圧といって、西から進んでくる低気圧の動きを止めてしまうような高気圧が発生
   することもあります。

   ところで、教科書の気象衛星の雲画像に低気圧の雲が写っていますが、わかるかな?

   低気圧は時計の回転と反対に回っているところで、駒のように回って進むのが低気圧です。一方、高気
   圧はゆっくり動きます。

   はじめの質問に戻りますけど、なぜ低気圧が高気圧より強いと考えたのかな?

   低気圧が発達すると風が強くなって、海では大しけになりますので、暴れん坊みたいですね。一方、高  
   気圧では穏やかな晴天をもたらしますね。


Q2)天気はどうやって決まるのか?

A2)私たちのまわりにある空気には、温かくて水蒸気がたくさん含まれた空気や、冷たい乾いた空気などが
   あります。
   それぞれの大きな集団がぶつかり合ったところに雲ができて、雨が降ります。
   実は日本のまわりには性質の違う空気の大きな集団(これを気団(きだん)といいます)があって、そ
   れらが互いにぶつかりやすいので、雨が降ったり、暑くなったり寒くなったりします。

   さて、あとの方でも出てきますが、天気予報をする上で風の状態を知ることが大切です。例えば、東京
   では南にひろがる海から吹いてくる風が、雨のもとになる水分を運んできます。日本の南には黒潮(く
   ろしお)と呼ばれる暖流が流れているので、それによって空気が暖められ、南風の日は気温が上昇しま
   す。冬は、北西からの風が冷たく、しかも水分が少ないので晴天になります。風のあたらない日なたは
   ポカポカと暖かいですが、それは太陽が地面を暖めて、地面ちかくの空気が暖められるからです(黒潮
   は赤道付近で暖められた海水です。太陽エネルギーってすごいね)。


Q3)どうやって季節風が生まれるのか?

A3)風が吹くとは空気が動くことです。また、風は冷たいところから暖かいところに吹く性質があります。
   冬、窓を開けると外の冷たい空気が室内に入るでしょ。

   冬になると、シベリアというロシアの寒い地方に大きな高気圧ができて、そこから日本へ向けて北風が
   吹いて来やすくなります。一方夏は、太平洋上に大きな高気圧ができて、南の温かい空気が日本へ向か
   ってきます。

   あれっ?風は冷たいところから暖かいところに吹く性質があるんだよね。

   陸地と海を比べると、陸地は暖まりやすく冷めやすく、逆に海は暖まりにくく冷めにくいのです。夏と
   冬を比べると、太陽エネルギーは夏の方が強いので、夏は大陸で暑くなって、風は海から大陸に向かっ
   て吹くことになります。逆に冬は大陸で冷えるので、風は大陸から海に向かって吹くことになります。

   このように、夏と冬で風向きが違う風のことを「季節風」といいます。


Q4)季節による天気の変化

A4)季節によって風向きが逆になることがわかりましたので、ここではじめに強さ比べをした高気圧と低気
   圧に登場してもらいます。

   冬は大陸で空気が冷えて強い高気圧ができますので、日本を中心に考えた場合に、西の方で気圧が高く
   なり東の方で気圧が低くなるので、それを「西高東低の冬型気圧配置」と呼びます。

   風のもうひとつの性質は、気圧の高い方から低い方へ吹くことです。季節風のところで説明したことと
   同じ結果になったでしょ。

   大陸からの季節風ははじめ冷たく乾いているのですが、日本海を吹き渡るうちに水蒸気を補給して、日
   本にくる頃には雪雲を作りますので、日本海側では雪、太平洋側では乾燥した晴天というのが、冬の代
   表的な天気分布です。

   逆に夏は太平洋上で高気圧が発達します。これを「南高北低の夏型気圧配置」と呼びます。

   それでは春と秋はどうかというと、高気圧と低気圧が西から東へ交互に進んできます。これはとくに気
   圧配置の呼び方はありません。高気圧と低気圧が交互に通過しますので、天気が晴れ→くもり→雨→晴
   れというように順番に変わるのが特徴です。

   さて、もうひとつ忘れてならないのが「梅雨(つゆ)」ですね。東京地方では毎年6月9日頃に梅雨入
   りして、7月20日頃に梅雨明けしますので、約40日間くもりや雨の日が多くなります。


Q5)かぜの動き

A5)風については2つの性質があることがわかりました。

   ひとつは、冷たいところから暖かいところに向かって吹くこと。

   もうひとつは、気圧の高い方から低い方に向かって吹くこと。

   ところで、空気は横の方にばかりだけでなく、縦の方向、つまり上下方向にも吹きます。

   ここで「気圧」のお話をします。これは空気がものを押す力、すなわち空気の圧力のことです。私たち
   のまわりにある空気も、実は私たちを押しているのです。全く感じないけどね。横からも上からも押さ
   れています。

   ところで、高気圧とは気圧が高いことで、低気圧とは気圧が低いことです。

   あれっ?風は気圧の高い方から低い方に向かって吹くけど、これって低気圧のところに空気が集まるこ
   とだから、空気がたくさん集まってきてしまって、ついには気圧が高くなるのでは?

   心配しなくても大丈夫なのです。実は低気圧に集まってきた空気は、その中心付近でせっせと上へ上へ
   と動いて行きます。逆に高気圧では、空気が出ていってしまいますが、下へ下へと動いてきて空気を補
   充してくれているのです。


Q6)台風と季節、天気の関係

A6)台風はだいたい南の温かい海の上で一年中発生していて、年間の発生数は27〜28個です。また、冬から
   春にかけての発生数は少なくて、夏から秋にかけて多く発生し、そのうち2〜3個は日本列島にやって
   きて、大雨を降らせたり強い風を吹かせたりします。

   とくに台風の進行方向の右側は、雨と風がともに強くなることが多く、このことは昔から船乗りたちは
   知っていたようです。どうしても台風から逃げ切れない場合は、台風の進行方向の左側に逃げるように
   しました。なお、東京地方では、台風が神奈川県あたりから北に進んでくる場合は危ないから注意が必
   要です。

   台風は8月と9月に多く発生します。これはこの頃が熱帯の海の温度がもっとも高くなるからです。台
   風のエネルギー源は海の熱です。したがって日本の北に来ると海が冷たいので、その多くは消えてしま
   います。台風はまわりの湿った空気を吸い込んでいます。そのため中心に近づくほど風が強くなりま
   す。また雨も大量に降ります。


Q7)天気はなぜ途中で変わるのか?

A7)日本の上空には風が強く吹いているところがあって、その風は西から東へちょうど地球をぐるっと一周
   するように吹いています。この風は一年で冬が一番強くなり、新幹線並みの速さになります。また、こ
   の風を「偏西風」といいます。

   ところで、高気圧や低気圧は、この強風に流されてくると考えられています。

   したがって、春と秋は高気圧と低気圧が交互に通過しますので、天気が長続きしません。

   天気のいろいろな現象には、それが続くだいたいの時間があります。

   台風は大きいので長い時間活動します。だけど1週間以上も強風を吹き続ける台風はめったにありませ
   ん。それに比べてかみなり雲は小さいので、3〜5時間くらいで衰えます。気象衛星の連続した雲画像
   を注意していると、かみなり雲が出来ては消えるのが見られると思います。このように、同じ天気は続
   きません。しかし、たまには今年の夏のように雨の日が続くこともあります。


Q8)雲と天気と季節の関係

A8)これからの季節「冬」に、気象衛星の雲写真でみられる特徴的なパターンを、いくつか紹介します。

   大陸からの季節風が、日本海を吹き渡る間に発生する雪雲がすじのように並ぶことから、その雲は「筋
   状(すじじょう)の雲」と呼ばれますし、天気予報でも気象予報士の人が説明するときに使います。

   北海道の北の方にある利尻島や朝鮮半島の南にある済洲(チェジュ)島の風下に向かって、左右に並ん
   だ小さな渦巻きが見られます。これをカルマン渦と呼び、この渦のことを科学的に調べたカルマンとい
   う人の名前が付けられています。


Q9)天気と気圧の関係

A9)気圧計を最初に作った人は、イタリアのトリチェリーという人で、真空状態があることをはじめて証明
   してみせた人でもあります。これは今から約 350年前のことです。ある日、気圧計の気圧が急激に下が
   ったのを見て、もうすぐ暴風雨がくると予報したところ、みごとに予報は的中しました。それゆえ、天
   気と気圧が関係していることが知られるようになり、気圧計は別名「晴雨計」と呼ばれるようになりま
   した。日本でも明治の頃に気圧計が輸入されたとき、晴雨計として売られていたそうです。

   もう説明する必要はありませんね。みなさんも知っているように、気圧が低くなって行く、すなわち低
   気圧が接近しているときは天気が下り坂になります。

   さて、復習になりますけど、気圧が高い、すなわち空気が周りより多いところでは、周囲に向かって空
   気が吹き出し、その分上空から空気が降りてくるという流れができます。そのようなところ、すなわち
   高気圧では雲が消えて天気が良くなります。

   逆に気圧が低く、周りから空気が集まってきて上空に向かって上っていくところ、すなわち低気圧では
   雲が出来て天気が悪くなる気圧が下がると雲が出来やすく、雨になることが多い。

   気象衛星写真の雲の塊付近は、まわりより気圧が低くなっています。反対に気圧が上がると雲が消えて
   晴れてきます。気象衛星写真では、雲の少ないところがまわりより気圧の高いところです。


Q10)なぜ風は西から東に動くのか?

A10)上空には地球全体を取り囲むように、とても強い風が吹いています。偏西風の強いのを私たちは「ジェ
   ット気流」って呼んでいます。

   日本の真上ではそれがちょうど西風になっているのです。

   地球儀を見ると、日本は暖かい赤道と冷たい北極のほぼ中間に位置しています。

   このあたりでは、日本以外でも西から東に風が吹きやすい性質があります。

   これには地球の自転が関係しています。


Q11)前線の役割

A11)さっき、日本のまわりには温かい空気と冷たい空気があるよって話したよね。

   この暖かい空気がぐーっとやってきて、冷たい空気とぶつかると、そこに境目ができます。逆に冷たい
   空気がぐーっと下りてきて暖かい空気にぶつかることも考えられるよね。この境目を「前線」と呼びま
   す。

   ここに雲ができて、雨を降らせたり、時には雷や雹を降らせたりすることもあるんだよ。

   繰り返しになるけど、暖かい空気と冷たい空気の境を前線と言います。

   お風呂で、上の水は暖かいのに、底の方は冷たいところがあるように、空気もなかなか混じりあいませ
   ん。不思議だね。ここでは、暖かい空気が冷たい空気の上に乗り上げたり、冷たい空気が暖かい空気の
   下にもぐりこんだりして、互いに相手の空気を押し上げるときに、押し上げられた空気が冷えて雲にな
   り、雨や雷になることもあります。


2.くも・台風ほか天気にかかわること---------------------------------------------------------------

Q12)くもに入ったらぬれてしまうのか?

A12)お風呂場では湯気が立ち込めますが、これは水蒸気で、雲も水蒸気が集まってできていますから、雲の
   中に入れば、お風呂場に居るのと同じことになります。

   朝起きた時、霧を見たことがあると思いますが、霧も雲と同じです。霧が空に浮かぶと雲です。

   雲のかかっている山に登ると、風で吹きつける細かい水滴でぬれることもあります。


Q13)雲の動きは全部いっしょか?

A13)気象衛星写真を見ると、真っ直ぐ進む雲や、渦を巻く雲がいろいろあります。

   また、雲のあるところの風に流されるのでの、高い雲と低い雲が別の方向に動くことがあります。

   雲は風に流されて動くので、風が高さによって変わらず、同じ向きに吹いていれば同じ向きに動くし、
   風が高さによって違えば、雲の動きも高さによって違いが出ます。


Q14)くもの種類、なぜたくさんあるのか?

A14)雲にいろんな種類があることに気づいてえらいね。

   雲はよく見ると、丸く、背が高くなる形のものと、薄く横に広がるものがあります。それから、空のず
   っと高いところにできるものや低い方にできるものもあります。それらによって、いろいろな雲の形が
   でき、名前も変わってくるんだよ。

   上空ほど気温が下がるので、高さによって種類があります。

   低い雲はごく小さい水滴で出来ていますが、高いところでは氷の粒になります。

   また水分が多い少ないでも種類が変わります雲が出来たところの状況にいろいろ違いがあるからです。

   例えば雲が出来る高さによって、雲が水滴で出来ていたり氷の粒で出来ていたりして、形が違ってきま
   す。

   また上に上っていくような空気の流れがあるところではもくもくとした雲になり、あまり上下に空気の
   動きがないところでは、ベタッとした雲になるなどの違いができます。


Q15)台風の量と、種類と名前

A15)1年にだいたい28個ぐらいできます。でも年によって多い年があったり少ない年があったりします。そ
   の年の一番はじめに発生した台風を台風1号とよび、次に2号、3号となります。

   それからね、他の国の人たちも共通に観測するために、いろんな国の人や物などの名前をつけて呼んで
   います。

   それから、たとえば伊勢湾台風のように、大きな災害を出した台風にも特別な名前を付けるときがあり
   ます。

   気象庁のホームページにも載っているから調べるとおもしろいよ。

   このまえフィリピンから中国へ向かった台風は今年20番目の台風で、「二パルタック」と言う名前で、
   ミクロネシアの有名な戦士の名前だそうです。

   台風の名前はアジアの各国で用意した名前を順番につけます。

   去年は全部で26個の台風が発生しましたが、最後の26番目の名前は「ポナソン」で、北朝鮮のほうせん
   花のことだそうです。

   ところで、台風は熱帯低気圧の中で中心付近の最大風速が17.2メートル以上のものだっていうことは知
   っていたかな?

   また、台風のように勢力の強い熱帯低気圧の仲間にハリケーンとサイクロンがあります。ハリケーンは
   大西洋と北太平洋の日付変更線より東で発生し、サイクロンはインド洋や南太平洋で発生します。


Q15)星と天気、夕日

A15)東京では空気が汚れているので、輝きの弱い星は見えませんが、これからの季節「冬」は、北風が汚れ
   た空気を南の海上に持ち去りますので、星がよく見える日が増えます。

   このような夜は北風が冷たいので寒くなります。

   夕日の時は西の地方が晴れているから、ほとんど明日も晴れですが、天気変化の早いときもあるので天
   気予報を見ましょう。

   ところで、「夜に星がまたたくと、明日の日中は強風になる」という天気の諺(ことわざ)がありま
   す。これは、夜になると地面付近では風が弱まりますが、上空で風が強く吹いていた場合に空気の密度
   が変化するため、星の光が屈折してまたたいているように見えるのです。そして、日中になると地面付
   近の空気が暖められて上へ上へとのぼり、それと入れ替わりに上空の強い風が吹き下りてくるからで
   す。


Q16)雷はなぜ落ちるか?

A16)雲に電気がたまりすぎるからです。

   どうして電気がたまるのかと言うと、プラスチックの下敷きなどをセータにこするとぱちぱち音がしま
   す。これを静電気(せいでんき)といいます。

   暗いところでやると小さい火花が見えます。これは下敷きに電気が貯まるからです。これを大きくした
   のが雷だと考えられています。雷の時の雲の中では強い風が吹いていて雪や氷粒が、こすれあって電気
   を発生します。夏でも背の高い雲の中には雪や氷粒が風に舞っています。


Q17)台風が中国によく上陸するのはなぜか?

A17)台風が生まれる熱帯の海の上では東風が吹いているので、中国に向かいますが、中国に近づくと南から
   の風がありますので、日本に向かう台風もあります。


Q18)天気と虹

A18)みなさんは虹を見たことがあるでしょうか?

   太陽を背にしてスプリンクラーや噴水の水を見ていると、赤や黄色などの光が見えることがあるよね。
   これの大きいのが実は虹なのです。

   虹は七色の光の輪が地面にあたって途中で切れた格好をしていて、空にかかる橋のようです。しかし、
   虹を追いかけても、そこに行き着くことは出来ません。

   また、東京には「レインボー・ブリッジ
(虹の橋)」がありますが、本物の虹は渡ることが出来ません。

   さて、この七色の光の順番は決まっていますので、ぜひ覚えてください。輪の外側から赤色・オレンジ
   色・黄色・緑色・青色・あい色・紫色です。

   また、時にはその輪の外側にもうひとつ虹ができて、二重の虹が見えることもありますが、この七色の
   光の順番は、さっきと逆になります。

   ところで、この七色が混ざると何色になるでしょう?正解は白色です。

   つまり、暗いところでの光は白いよね。明るいところでも同じ色なんだけど、区別が付かないのです
   が、この光の正体は七色だったんだ。

   こんなむずかしい話は置いといて、虹を見るにはどうしたら良いだろう。

   正解は、雨が降った後に晴れたとき、太陽のある方向と反対の方向で雨が降っていれば、虹が見えると
   いうわけだ。夏の夕立の後なんかがチャンスだね。

   逆に考えると、虹が見えたということは、そこで雨が降っているということだ。そうなると、朝、西の
   空に虹が出ると、たいていの雲は西から東に動いてくるのだから、やがて雨が降るということだね。


Q19)雪と雨はどこで変わるか?

A19)いつも降る雨は、みな最初は雲の中で雪ができるんだよ。

   夏だってそうなんだよ。雪が下に落ちてくるときに温まって、雨になって降るんだ。

   でも冬、気温が低いと、雪が溶けずに落ちてくる。それが雪という天気になるんだ。東京では地上でだ
   いたい2℃以下だと、溶けきれずに雪になることが多いです。


Q20)くものでき方

A20)温かく湿った空気が冷やされると、雲ができるよ。

   たとえば、お風呂の窓ガラスに水の粒がいっぱい付いていることがあるでしょ。

   あれと同じだよ。

   空気が上空に上っていくと、全体にふくらんで冷える性質があります。

   ある限度まで冷えると、空気の中に水蒸気として含まれていた水分が、空気の中から追い出されて、水
   滴となって出てきます。

   すなわちこれが雲なのです。


3.天気図やマークについて-------------------------------------------------------------------------

Q21)台風の単位は? マーク、記号の意味、由来


Q22)天気のマークは他にどんなものが


4.天気予報にかかわること-------------------------------------------------------------------------

Q23)どういう流れで予報までできるのか?


Q24)どうしたら自分でも明日の天気が予報できるのか?


Q25)海の情報はどうやって得るのか?

A25)海の情報は、例えば気象庁のホームページからも入手できますよ。

   そのほか、海のレジャーのための専門の気象情報を発表しているお天気会社もありますから、その会社
   のホームページを見ることもおすすめです。


Q26)ぼくたちにできる予報の仕方

A26)いろいろな予報の仕方があると思いますが、こんなのはいかがでしょう。

   雨が降ってきたら、気象庁のホームページのアメダス情報を使って、雨の降っている範囲の動きから東
   京は何時に晴れるかを予想します。

   これから寒くなる場合に、雨が降ってきたら、夕方の気温を測って、夜に雪になるかを予想します。夕
   方に5度だったら雪になるかも。

   お天気のことは、予報する以外に面白いことがたくさんあります。

   例えば、気温を測っていたら、教科書と違うグラフになった。さてその理由は??と考える。

   また、予報が外れたとき、その原因を考えたり、調べるのも楽しいと思います。


Q27)予報の歴史

A27)「観天望気(かんてんぼうき)」、空の様子を見て天気を予測する方法は、紀元前のむかしからギリシ
   ャや中国で行なわれていました。17世紀の温度計や気圧計の発明によって科学的な気象観測が始まり、
   それに基づいて1820年にはヨーロッパで天気図が初めて作られました。

   1884年6月1日、日本初の天気予報が東京気象台から発表されました。このときの予報は「全国一般風
   ノ向キハ定マリナシ天気ハ変ワリ易シ但シ雨天勝チ」(全国おおよそ風向きはまちまちで、天気もさま
   ざまで雨のところもあるでしょう)というものでした。

   第二次世界大戦中は、軍事機密として天気予報が発表されなかった時期もありました。

   気象庁は1959年にコンピュータを使った天気予報を始めました。現在ではほとんどの天気予報(天気
   図)がスーパー・コンピュータによって作り出され、予報官はその予報が本当に正しく作られているか
   をチェックするのが重要な仕事になっています。


Q28)いつごろ衛星から情報が来るのか?

A28)毎時観測です。

   引退した「ひまわり」5号では、観測時刻の約30分前に北極から撮影開始。地球を約
2500の帯に分割し
   ての撮影に約25分かかっていました。
   つまり、午前9時の画像は、午前8時30分に北極から南極に向けて撮影を開始し、南極まで撮影が終わ
   るのが午前8時55分ごろというわけです。

   なお、観測したデータは観測と同時に地球に送られてきます。

   気象庁の気象衛星センターは東京都清瀬市にあります。

   現在、気象衛星「ひまわり」5号の代わりにアメリカのゴーズ9号が観測しています。これもおおよそ
   同じような観測方法をおこなっています。


Q29)当たる確率

A29)気象庁が発表する「あすの天気予報」の当たる確率は、一年間を平均して85%(テストの成績で言えば
   85点)です。ちなみに今から50年前は70%でした。


Q30)予報の仕方

A30)気象庁でのスーパー・コンピュータを使っての予想は、最初は地球全体のゆっくり変化する天気を3日
   先まで計算します。次にアジアを細かく計算します。さらに日本の周りを細かく1日に4回計算しま
   す。このようにして、2、3日先の天気は大まかに、今日、明日の天気は時間単位で予想します。


Q31)情報がないときはどうするか

A31)観天望気という昔からある天気の諺(ことわざ)が利用できます。ただし、天気の諺にはその場所でし
   か通用しないものがあったり、ある季節しか通用しなかったりと、使い方を気を付けなければならない
   ものもあります。また、その諺がどれくらい当たるのかなどを事前に調べておくと良いでしょう。


Q32)最高気温はどのように測るのか

A32)最高気温を専門にはかる温度計がありますが、ふつうの温度計で連続して気温を観測し、例えば丸一日
   連続して1時間毎に観測したとすれば、24個の気温の値で一番高いものを最高気温とします。また、最
   低気温も同じようにして、一番低いものを選びます。なお最低気温を専門にはかる温度計もあります。

   気温は気温計を百葉箱などに入れてはかりますが、最高温度計と最低温度計もいっしょに入れておくと
   良いでしょう。

Q33)予報するのはなぜ?

A33)天気予報のはじまりは暴風警報でした。その暴風(雨)をもたらす要因が天気図を描くことで突き止め
   られることがわかりましたので、毎日天気図を描くことで天気予報がはじまりました。

   もう答えはわかったでしょう。

   暴風雨はむかしも今も人々の生活に大きな災害をもたらします。暴風雨を消し去ることは(おそらく)
   できないでしょう。しかし、あらかじめ暴風雨がやって来ることがわかっていれば、それによる被害を
   少なくすることができますので、天気予報をするのです。

   現在では暴風雨の予報だけでなく、いろいろな予報があります。例えば、暴風雨のように激しいもので
   はなくても、雨がいつ、どれくらい降るのかを知りたい場合がありますね。野外コンサートやお祭りな
   どを主催する人や建設工事現場の作業員など、雨を気にする人たちは多いですね。


Q34)予報がはずれるのはなぜか

A34)この質問のこたえは次の質問のこたえと正反対になってしまいますが、これが現実なのです。つまり、
   まだまだ天気の細かな仕組みがよくわかっていないのと、天気予報のための計算が大変複雑なため、結
   果的に天気予報がはずれるのです。

   たとえ話ですが、運動会で二人三脚とか百足(むかで)競走をしますよね。よ〜いドンで走り出したと
   きはうまく行っていても、ちょっとしてから動きがばらばらになって転んでしまうことがありますね。
   これはちょっとした動きのずれがだんだん大きくなってしまうからで、天気予報のための計算でも最初
   のちょっとした違いが予報を狂わせます。

   天気予報の「はずれ」方にもいろいろあります。雨を例にすると、

     ・天気予報は大雨なのに、ぱらぱら雨だった
     ・天気予報はお昼ごろから雨なのに、実際は夕方から雨だった
     ・天気予報は東京23区が雨なのに、埼玉県で雨だった

   ……など、雨の降り方や雨の時間、雨の降る場所をすべて当てないと「はずれ」ですよね。

   スーパー・コンピュータが計算した結果を、予報官が天気予報を発表する場所の特徴を考えながら(予
   報が当たるように)修正して天気予報を発表します。

Q35)なぜ予報できるのか?

A35)天気を予想する方法については、昔から語りつがれたものが各地にありますが、これが天気のことわざ
   で、これを利用して予報する方法を「観天望気(かんてんぼうき)」といいます。

   17世紀に入ると温度計などの気象をはかる道具が発明され、天気を科学的に研究できるようになりまし
   た。そのおかげで雲のでき方や風の吹き方などの法則がいくつも発見され、やがてこれらの法則をもと
   に方程式がつくられて、これを計算することで、天気が予報できることもわかってきました。

   (ここから先は余談ですけど)天気予報のための計算は大変複雑で、20世紀の後半にスーパー・コンピ
   ュータが登場し、ようやく科学的な天気予報が始まりました。でも、初めの頃はあしたの天気予報を計
   算するのに1日がかりでしたので、天気予報にはまったく役に立ちませんでした。

   しかし、スーパー・コンピュータの計算スピードが年々早くなり、天気予報の計算に必要な気象観測デ
   ータは世界中から集められますが、例えば午前9時ごろから午前11時ごろまでに世界中から集めた気象
   観測データを使って計算すると、午後2時ごろまでに予報官が「あすの天気予報」を考えるのに必要な
   天気図が作られるようになりました。


Q36)なぜ177では湿度を言わないか?

A36)むかしはありませんでしたが、最近では気象庁のスーパー・コンピュータでも最小湿度を予測していま
   すので、あってもよさそうですね。

   気象庁が発表する「あすの天気予報」には湿度の予報が無いので、177でも言わないのだと思いま
   す。

   でも、テレビやラジオの気象情報では、「今日は蒸し暑くなるでしょう」とか「湿度が低いので洗濯物
   がよく乾くでしょう」、あるいは、これから毎日のように「空気が乾燥していますので、火の始末をし
   っかりしましょう」というふうに、湿度に関係した情報が流れますし、「今日の湿度は○○%でしょ
   う」と言われるよりは利用しやすいと思いますが、みなさんはどう思いますか?


Q37)昔はどうやって天気を調べていたのか?

A37)昔って、どれくらい昔のことなのでしょう?

   気圧計や温度計などが発明されたのは今から約 300年前で、それ以前にこのような気象観測のための道
   具(これを気象測器(きしょうそっき)といいます)があったという記録がありません。このため、天
   気について科学的に調べられるようになったのは、今から約 300年前のこととなります。

   気圧計や温度計、雨量計などの気象測器は、それが発明された当時と原理的にあまり変化していませ
   ん。その辺のところは実際に気象測器(昔のものや、現在使われているもの)を見るのが一番で、気象
   庁にはそれらを展示している「気象科学館」がありますので、ぜひ見に来てください。土曜日は気象予
   報士の人が、詳しく説明してくれます。

   さて、気圧計や温度計、雨量計などの気象測器は、その場所での気象観測しか行えませんが、科学技術
   の進歩によって、例えば広い範囲の雨雲の様子を見たいという願いをかなえてくれたのが「気象レーダ
   ー」です。

   日本で一番高い山が富士山であることは知っていると思いますが、その山頂に気象レーダーがあったこ
   とは知っているかな?

   毎年夏から秋にかけて台風に襲われますが、その被害を少なくするため、いち早く台風の接近を知るた
   めに、富士山頂に気象レーダーを設置しました。その後気象衛星が登場し、台風監視の役目を気象衛星
   にバトンタッチしましたが、30年あまりの間、台風のみならず雨雲を監視しつづけました。

   この他ここではその原理がむずかしいので説明しませんが、新しい気象測器としてドップラー・レーダ
   ーやウィンドプロファイラが活躍しています。


Q38)なぜ台風の風速が分かるのか?

A38)天気予報で台風が海上にあるときに「この台風の中心付近での最大風速は○○メートルです」と説明さ
   れますが、誰かが観測してきたのでしょうか?

   気象衛星の雲写真から、台風の眼(め)がある・なしの状態とか、台風の眼を取り巻く雲の幅や長さか
   ら「台風の強さ」を予想しています。この方法は、アメリカのドボラックという人が考えた方法で、最
   初はアメリカのハリケーンの予想に使われていましたが、現在では世界各国で熱帯低気圧(台風・サイ
   クロン)の予想に使われている方法です。

   実はむかし飛行機で台風の中心を突き抜けながら気象観測をしていたことがあって、そのときの風の観
   測結果と台風の雲の形を突き合わせて、台風の風速を推定する予報則を作ってしまったというわけで
   す。この予報則ができたことで、飛行機で台風を突っ切るという危険な気象観測を行わなくてもよくな
   りました。

   なお、台風のそばで、気象台など風速を観測している点が近くにあるときは、そこでの風速なども参考
   にします。また、気象衛星の連続した雲写真から、風で流される雲の動きをはかって風を推定すること  
   もあります。


Q39)予報するとき知らないと困ること

A39)いっぱいあるような気がします。思いつくところを書き出してみます。

   衛星の写真、上空の温度や風などの観測で作られるいろいろな天気図、気象庁のスーパー・コンピュー
   タが出した計算結果の見方を知らないといけません。さらに、天気の変化のきまりも知っておく必要が
   あります。それから、予報しようとする地域の地形と天気の関係を理解していないといけません。


Q40)気象衛星の中身、なんで見たものをコピーできるのか

A40)気象衛星が積んでいるのは、物体から出る「光」と物体表面の「温度」などを捉えるセンサー、気象衛
   星を動かすための電力を作る太陽電池パネル・気象衛星の姿勢を制御するためのエンジンとその燃料・
   観測データを伝える通信装置などを搭載しています。

   りんごの皮をむくように、センサーで地球を「輪切り」にするように「光」や「温度」を、決められた
   時間に観測しています。その際に雲は光なら「白く」、温度なら「冷たく」写る「赤外線」という光を
   映すことのできるカメラがついていますが、これが前に出てきたセンサーのひとつです。

   もうひとつ気象衛星はセンサーを搭載しています。これは「可視光線」という光を映しますので夜は使
   えませんが、赤外線のカメラより細かいところまで雲の写真を撮ることができます。それはちょうど、
   宇宙船から地球をみたときの様子になります。

   赤外線は昼も夜も出ていますので、真っ暗な夜でも雲の写真を撮ることができますから、昼と夜を連続
   して雲の様子を監視することができます。

   ここで、ちょっと赤外線の話をします。テレビのコントローラ(リモコン)を毎日使いますよね。実は
   コントローラからは人間の目に見えない赤外線の信号が出ていて、それがテレビに届いてチャンネルが
   変わります。


Q41)気象衛星の数はいくつか?

A41)世界中の国々が気象のこと、例えば気象観測の方法を取り決めたりする組織を世界気象機関(WMO)
   といいますが、そこが地球全体の雲の様子を監視するために展開する気象衛星による観測ネットワーク
   では、静止気象衛星が5個と極軌道気象衛星が2個です。これは実際に雲の観測を行っている気象衛星
   で、この他に予備の衛星や雲以外の気象観測を行う人工衛星がいくつかあります。

   ここで、静止気象衛星は赤道上空約35,800kmを地球の自転に合わせて地球のまわりを回っていますので
   地球から見るといつも止まって見えるのです。日本の気象衛星「ひまわり」も静止気象衛星のひとつで
   したが、現在はアメリカの気象衛星(予備衛星)ゴーズ(GOES)9号がピンチヒッターを務めてい
   ます。

   もうひとつの気象衛星の極軌道気象衛星は、約 850〜1200kmの高度を、北極と南極の近くを交互にとお
   るように地球のまわりを回っています。


Q42)洪水の予想の仕方

A42)洪水は大雨によって起こりますので、過去に起こった洪水のときの気象データ、とくに雨がどれくらい
   降って洪水が起こったのかを調べておきます。

   天気予報で大雨になりそうだと予報されたときに、それによって洪水になるかどうかを、以前に調べて
   おいたデータと比較して、過去に洪水が起こったときと同じくらいの雨が降りそうだと予想されたと
   き、洪水の危険があるとして、洪水警報や洪水注意報が発表されます。

   気象衛星の雲の写真(この場合は赤外画像を使います)で、はっきりした白色の塊のような雲は、大雨
   を降らせる可能性のある積乱雲(かみなり雲)で、この雲が一列に並んでやってくるときは大雨に注意
   が必要です。

   なお、雨がたくさん降ったために、その場所で水があふれて洪水になる場合もありますが、山の方で雨
   がたくさん降った場合には、川の下流では雨が止んだ後に、少し遅れて洪水になることも覚えておいて
   ください。


5.気象予報士にかかわること-----------------------------------------------------------------------

Q43)自分が予想していて思うことは?

A43)自分の住んでいるところの天気の「癖」がわかってくると面白いよ。東京の西には長野県の高い山がた
   くさんあるので、その陰になって雨が降りにくい。茨城県の海は水温が低いので東風になると低温にな
   りやすい。雷雲は埼玉県から来ることが多い。などなど


Q44)天気以外の予報と予報士さんの仕事

A44)天気に関係することは他にもたくさんあります。例えば、地球が暖かくなると困る「地球温暖化」、光
   化学スモッグ、海流など。

   天気予報を解りやすく説明すること。これは教科書に載っている気象予報士の森田さんが日頃から心が
   けていることだよ。せっかくの天気予報も、それを利用する人に正しく伝わらないと、大変なことにな
   るからね。


Q45)当たったらやっぱりうれしいか?

A45)そりゃあ、うれしいよ。だけどね、天気予報は当たって当たり前と思われているためなのか、天気予報が
   当たってもあまりほめられることはありません。もちろん、感謝されることはありますよ。だけどね、
   天気予報が外れると大目玉を食らいます。


Q46)予報士になるにはどうしたらいいか?

A46)天気の仕組みを勉強しなければならないから「理科」は必要だね。天気図を利用するし、地名や地形も
   覚えなければならないから「社会」も必要だね。天気予報に必要な資料はスーパー・コンピュータがや
   ってくれるけど、簡単な計算は必要だから「算数」も勉強しなくっちゃ。天気予報を上手に説明しなけ
   ればならないし、それに必要な言葉も勉強しなければならないから「国語」も必要だ。そうそう忘れて
   ならないのが「体育」。けっこう天気予報はハードな仕事でね。体力も必要なんだよ。だから、体もき
   たえておかないとね。

   あれっ、けっきょく今やっている勉強がすべて必要なんだね。

   でもね、気象予報士になるためには難しい試験にパスしなければならないけど、今の君たちには、もっ
   ともっとあらゆる自然の様子を、何故だろうといった目で、興味を持ちながら親しんで欲しいと思いま
   す。おおいに自然と遊びなさい!気象予報士になる受験勉強は、それからでも十分間に合います。


Q47)毎日天気を調べているのか?

A47)ほとんど毎日、衛星写真と上空の天気図を見ています。気象庁のホームページには、気象庁の人たちや
   機械で観測した全国各地の毎日の気温や雨の量などが載っています。皆さんの生まれた日の天気とか、
   親戚のいる地方の天気など知ることができます。夜中の気温なども載っているので見ると面白いと思い 
   ます。

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