日時:2011年10月30日(日) 13:00〜17:00
場所:東京都立産業貿易センター(浜松町館)







1.会員からの報告:藤井聡さん(長利研)
「5年移動データから見た台風活動と気候変動」
・ 過去の台風経路から5〜10年のタイムスパンで変化がある。
・ この変化は太陽活動が関係しているのかもしれない。
・ 日射量を日照時間で割ると変化があることがわかる。
・ 南大東島のデータも重要であろう。





2.講演1:小野口聖司様(航空自衛隊1等空尉)
・ 自衛隊における航空支援について、陸自・海自・空自を含めた統合気象中枢の説明。
・ 日常の予報業務の様子の紹介 。
・ イラク派遣時、東日本大震災時の気象支援の実際。
・ 気象予報における気象庁との違いは、自衛隊の場合、各部隊からのニーズに応えるものに特化。





3.講演2:永戸久喜様(気象庁予報官)
・ 局地数値予報システムの導入により、強い降水域での予報の大幅な改善が見込まれる。特に台風などでの線状性エコーの成績がいい。
・ アメダスデータの同化(数値予報モデルでは初めて)等により、寒気ドームの例など、下層大気での解析が向上。
・ 一方、側面境界データをGSM、MSMに依存するため、両モデルで表現できない降水域の場合、LFMでも同じ傾向となる。
・ また、過剰降水の改善について、モデルをあくまで物理過程に頼るか、MSM同様に積雲対流パラメタリゼーションを導入するかは今後の大きな岐路。各国の気象中枢では、英国の1.5キロメッシュモデルでは積雲対流パラメタリゼーションは使用せず物理過程のみ。フランスは使用。
・ いずれにせよ。東アジアは気象予報が最も難しい地域のひとつ。気象庁はこうした困難性に立ち向かっていく。


3.懇親会
於:山陰海鮮炉端かば なぜかチャンチャン焼き。






                                    (文:田家 康)

                 (写真:小寺慶一、東修造)
 
日本気象予報士会東京支部 第49回会合
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