217日(土)に東京文化会館大会議室で開催された東京支部会合では興味深い講演が三件ありました
白石会員挨拶
『気象災害をもたらす顕著現象の数値シミュレーション』
榎本剛氏(独立行政法人海洋研究開発機構 地球シミュ
レータセンター大気・海洋シミュレーション研究グループ)
【講演要旨】
  計算機性能の飛躍的な向上により、大気大循環モデルを高解像度で動かし、全球からメソスケールの一部まで一つのモデルの中に再現することが可能となった。例えば、偏西風帯上でエネルギー伝播し、砕波して局地的な高温や降雨が発生する過程が再現されるようになった
 講演では、このような現象のシミュレーションの事例を示しながら、これらを支配する力学について高度でありながらわかり易く解説されていました。地球温暖化による影響なのか、気象災害をもたらす顕著現象が多くなっているような気がします。現状の予報においてはメソスケールの顕著現象をどのように予報していくかは大きな課題といえましょう。この講演は、その可能性を示してくれたような気がします。
『日本付近の爆弾低気圧の特徴と数値シミュレーション』 
吉田聡氏(独立行政法人海洋研究開発機構 地球シミュ
レータセンター大気・海洋シミュレーション研究グループ)
【講演要旨】
 日本付近で発達する爆弾低気圧は、経路によって発生時
期や発達の強さに違いが見られる。
 最近の爆弾低気圧の事例のシミュレーション結果を交えながら、日本付近の爆弾低気圧の経路毎の特徴や数値シミュレーションを用いた低気圧の発達要因の研究について紹介されました。昨年末から今年にかけて、爆弾低気圧が話題となっていますが、気象予報士にとってタイムリーな講演でした。
『気候変動と人類の歴史;Part2 古代編』 
田家康会員
 未来の気象を予測する上で過去の気候を知ることは大切なことです。田家会員の5000年前の気候変動に関する考察には、鋭いものがありました。5000年前の気候変動の要因、その気候変動に因り干ばつの到来と民族の大移動、温暖化の恩恵を受けたローマなど、歴史の中での気候と人類の関わりを興味深く伺いました。
榎本 剛さん
吉田 聡さん
田家 康会員
会場の様子
(文:川島 博之会員)
(写真:八木健太郎会員)
日本気象予報士会東京支部 第34回会合
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