熱帯季節内振動(MJO)

9月から10月にかけて、台風が相次いで発生しました。少なめに経過していた今年ですが、現在18号を数え、10月末までの発生個数の平年(23個)に近づいてきました。

1か月予報の全般季節予報支援資料を読むと、「熱帯季節内振動」という言葉を時々目にします。これは、熱帯域での対流活動活発化の位相が西から東へ移動していく周期的な変動のことです。このようすを確認するには、1か月予報の資料の中にある「FCVX14 1か月予報資料(4) 各種時系列図」にある「200hPa速度ポテンシャル(5N-5S)アンサンブル平均」を見ることによって確認できます。この図は、北緯5度から南緯8度までの範囲での熱帯における200hPaでの発散の実況と予想を東経〜西経1周について時系列(日単位)にして表したもので、斜線がついて+になっている部分ほど発散が大きい、つまり熱帯での対流活動が活発ということになります。なお、この図はスグダスでも見ることができます。

下の図は、先日(10月12日)に発表された200hPa速度ポテンシャル(5N-5S)アンサンブル平均です。よく見ると、対流の活発な部分が図の赤い矢印のように、西から東へ移動していく様子が見られます。丸数字は台風の番号です。13号が23日東経114度付近で発生、つづいて14号が30日東経116度付近で発生、・・・というように発生日と東経をプロットしていきます。すると、上記の矢印の数日後に台風が発生しているのがわかります。

逆に、青い矢印は対流の不活発な部分です。これも西から東へ移動していくのがわかります。中央の黒い太線が現在(10月11日イニシャル)であり、これより前が実況、後が予想となっていますが、今後、対流がやや活発な(+の斜線)部分が再び西から東へ伝播していく(薄い赤矢印)予想となっています。

熱帯付近の衛星画像(北緯0〜20度)を見ると、この図で予想されていた通り、赤道付近の130度以東では雲が少なく対流活動があまり活発ではないようです。台風や熱帯低気圧の姿もありません。しかし、130度以西では雲が増えてきているのがわかります。予想図によると来週は130度以東でも活発化するようです。この後、台風がまた発生するのかもしれません。

10月17日21時の熱帯付近(北緯0〜20度付近)の衛星画像