2005年の記録

【西部支部1月例会】

今回は、新規参加者2名が参加され、
山口、福岡、佐賀、長崎から20名の参加がありました。

日時:2005年1月8日(土)13:30〜17:00
場所:RKB毎日放送
内容:
●高知地方気象台作成の昨年の台風23号被害調査報告
 「巨大波 室戸岬襲来!」より3名の方が亡くなった決壊現場近くでの
 高さ13メートルの高波が次々に越える映像をみました。
●「西部支部の紹介」:弘中
●「ためになる濃い試験対策問題」:荒山さん
 昨年の新潟・福島豪雨の気象資料から
 CAPE(対流有効位置エネルギー)とCIN(対流抑制エネルギー)の問題
 テーパーリングクラウド、発散・収束の問題
●「学科試験の復習」:向吉さん
 フェーン現象の計算問題、大気の安定度
●「職場の気象講座」:松嶋さん
 鳴門海峡の風、強風と山火事、高波・高潮・津波、スマトラ沖地震津波
●「梅雨期九州近海上におけるメソ対流系の形態」:川口さん
 形態を5区分(南縁強化型、北西縁強化型、楔型、線状型、無秩序型)に分類
 顕著な形態的特徴を持つ3区分(南縁強化型、北西縁強化型、楔型)については
 南側では全層湿潤、北側では中層乾燥、気流構造は区分ごとに顕著な特徴を持つ
●「平均天気図」:金崎さん
 北半球500hPa天気図の見方、トラフ、週間天気予報、季節予報関連  
●「RSMの話」:金子さん

懇親会は、新規合格者2名の方も参加され、
来月の長崎の話や昭和の三大台風の話などで盛り上がりました。


【2月例会】
日時:2月12日(土曜日)13:30〜17:00
場所:KTNテレビ長崎 長崎市金屋町1-7
東京都、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県から18名の参加がありました。

1.風の名前 松島さん
 沖縄県赴任時に北風のことを「ニシ」と呼ぶことを知り
 大変不思議に思ったことから琉歌や西の語源を調べました。
 その中で推察されるのは、ニシとは昔、「冬の季節風」として使われていた
 言葉ではないかということでした。 

2.小学生の自然認識 立川さん
 以前フォーラムで沖縄県で雪が降ったという話題があったが
 その時のビデオ映像を視聴。見た目は確かに雪に見えると思いました。
 小学4年生の理科だよりから理科教育の発表。楽しい話題提供でした。
 子供たちは先入観をすでに持っていることがよくわかりました。
 理科はやってみてはじめてわかるんだよ。確かめてみなくっちゃね。
 とふだん理科を教えておられる様子が目に浮かびました。

3.大学入試センター試験の地学TAとTBの問題 家永さん
 新教育課程の理科では、
  理科基礎の中に気象の単元はない
  理科総合A 物理化学分野
  理科総合B 生物地学分野
     8割が地学だが、気象関係は、大気の構造と大気の水の循環
     人間の活動領域と地球環境の変化だけで非常に少ない。
  地学T 1/4が気象分野 
  地学U やや専門的な内容
  教科書 全国的には
  教員の数 化学・生物が多い。地学は極端に少ない。(佐賀県の場合)
 地学教育 教科選択の段階で大学入試の影響を強く受ける。
 地学または地理を選択しなかったら学校で学習することはない!!
  台風に関すること(しくみ、進路など)
  低気圧や前線の具体的な移動方向
  日本付近の特徴的な高気圧
  季節に特徴のある気圧配置 (西高東低 中学の教科書から消えている)
  偏西風など地球規模の大循環
 台風の予報円を見た高校1年生の一言
  「ええっ 明日はこんなに大きくなるの?」
 中学生に西高東低の気圧配置というんだよ。
  「試験に出ると?覚えたほうがよかと?」
  ある調査によると小学生4〜6年生の約4割が天動説
 生活に密着している気象なのに・・・扱いが軽すぎる。

3.大村湾 渡司さん
 世界初の海上空港のある大村湾は、「琴の海」と呼ばれる穏やかな海だが、
 9000年前までの湖だった。
 地球温暖化による海面上昇により海面が上昇し、外海とつながった。
 超閉鎖性の海で一度水質が悪化するとその改善に非常に時間がかかり
 生態系もデリケートである。そのため天然の赤潮が発生しやすい。

4.活断層 寺井さん
 冷戦時代、核実験の監視のために地震計をたくさんおいて監視した。
 それで地球内部の構造がわかるようになり、
 ウェゲナーの大陸移動説が本当らしいことがわかってきた。
 岩盤(プレート)は、100kmくらい厚さがある。
 正断層、逆断層の説明。
 「島原カルデラ」があると主張している。

5.静力学モデルから非静力学的モデルへ 吉田さん
  気象庁の現業モデル
  GSM 216h1日1回 プリミティブ方程式系(静力学モデル)
     (水平格子間隔 約60km)
  RSM   51h1日2回 プリミティブ方程式系(静力学モデル)
     (水平格子間隔 約20km)
      水平方向の運動方程式
      鉛直方向は静力学平衡
      水蒸気混合比だけを計算

  MSM   18h1日4回 非静力学モデル(2004年9月より)
     (水平格子間隔10km)
      鉛直方向でも運動方程式を計算する
    雲の中の現象を詳細に考慮
      水蒸気、雲水、雲氷、雪、あられの混合比を計算
      水の相変化も考慮
      雲水などの風による移流
(補足:MSMは静力学モデルとして2001年3月より運用していたが、
    2004年9月に非静力学モデル(NHM)に変更された)

 モデルで表現できる現象が細かくなると、静力学平衡が仮定できなくなる。
 静力学平衡が仮定できるのはおおよそ水平格子間隔10kmまでで、
 それ以上細かいモデルでは非静力学モデルを使ったほうが良い。
 これからの数値気象予報モデルとして非静力学モデルを使う場面は
 確実に増えていくものと思われる。

 そのほかの非静力学モデルCReSS、MM5、WRF、RAMS、ARPS等の紹介。 

 平成18年3月 気象庁のNAPSの更新が予定されており、
 モデルの高解像度化が検討されている。

 モデルが高解像度になっても観測ポイントを増やすことは困難なので
 衛星データなどを積極的に利用し、解析値の精度向上をめざしている。


6.ヒッツェフライの話 龍山さん
 2006ワールドカップの開催されるドイツではヒッツェフライというのがある。
 午前中11時に気温が25度以上になると校長の判断で午後休校にしてよい。
 ただし、ドイツ領事館によると最近は27度くらいで実施が多いそうだ。

※来年は、日本ではじめてのまちあるき博覧会
 「長崎さるく博’06」が開催されるとのこと。
 「さるく」とは、長崎弁で「ぶらぶら歩く」という意味だそうです。

【3月例会・局地気象研修会】

局地気象研修会は、西一尉をはじめ気象隊員の方の懇切丁寧な説明及び
ホスピタリティあふれる歓迎の心遣いにたいへん感激いたしました。

0.ブルーインパルス見学
翌日の航空自衛隊防府基地での卒業式の祝賀飛行のために
築城基地にブルーインパルスが来ておりました。
研修会に先立って間近に見ることができたそうです。
せっかくの機会でしたが、なんとJRが遅れて私は間に合いませんでした。
くそ〜、JR九州のバカぁ〜・・・。

1.本日の説明と自己紹介
隊員の方と予報士会からの参加者が自己紹介をしました。
基地からは気象隊長以下総勢6名の方が研修会のために時間を割いてくれました。
予報士会からの参加は9名、うち遅刻者1名。
隊員の方は地元の方が多かったです。

2.概況・気象特性
築城気象隊の業務と基地周辺の気象の特性について説明がありました。
さすがに特徴をよく分析していると思いました。

3.航空気象観測
いろいろと丁寧に説明して頂いたのですが、
RJTT 36012G25KT 1000 R36/0800N +TSSN BR SCT003 ・・・・
という通報文が悩ましかったです。
また、視程や雲量など外に出て実際に観測も行いました。
風が強くて大変寒かったです。

4.昼食
食堂で頂きました。メニューは、ご飯、しょうが焼き、野菜など。
かなりボリュームがあり、おかげで午後から少々眠くなりました。

5.SKEW-T記入
エマグラムに似たSKEW-Tの記入を行いました。
途中、ブルーインパルスが離陸をはじめたのでしばし中断。
観測塔に登り、上から眺めました。
SKEW-Tからは雲の高度、乱気流、着氷、飛行機雲の発生などが分かるらしいのですが、
残念ながら時間が押しており、詳しい説明が聞けませんでした。

6.地上天気図記入
地上・海上実況気象報の説明があり、記入を行いました。
朝からの緊張感もやわらぎ、たっぷりの昼食も食べ、
実はまぶたが重くなっていました・・・。

7.地上天気図解析
雲写真、地上データから地上天気図を作成しました。
隊員の方の模範解答は大変美しく、とても真似できないと思いました。

8.予報検討デモ
隊員の方が隊長の前で予報検討を行いました。
デモとは言いながらも実際の資料を用いた予報で、
隊長から次々とくる質問に的確に答えていました。
説明用にパワーポイントで作られた雲の画面が印象的でした。

9.ブリーフィングデモ
参加者の前でブリーフィングをして頂きました。
天気概況、今後の予想、注意点など約3分程度でまとめられていました。
私もあんな風にできたらなーと思いました。

あっという間に研修会が終わりました。
隊員の皆さんは大変親切で、
また、きびきびとした感じが印象的でした。

【4月例会】
日時:4月16日 13:30〜17:00
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
    福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:12名(うち初参加1名)
内容:
●「エバー航空の乱気流関連の検証」: 荒山さん
  9ページにわたる資料を準備して当時の気象条件を検証しました。
●「冷夏と飢饉」: 松嶋さん
  職場の気象講座で使う資料で梅雨、冷害、飢饉について話して頂き、
  また、多くの参考図書も紹介して頂きました。
●「ウェザーワールド2005の紹介と防災フォーラムで発表した内容」: 弘中さん
  木村先生の基調講演の紹介と、防災フォーラムで講演した
  『気象情報と防災 〜市町村の現場から〜』の話題について話して頂きました。
●「局地予報研修会の報告」: 弘中さん
  3月12日に航空自衛隊築城基地にて行われた局地予報研修会の報告を
  気象隊から頂いたCDを元に説明しました。
●「前線が台風をつくる、台風が前線をつくる」
  金崎さんから頂いた資料で勉強しました。
●「九州大学2次試験地学の問題の紹介」: 石丸
  津波と大気の構造の問題について紹介しました。
●「気象分析」: 全員
  3グループに分かれて翌日の気象分析をしました。
  黄砂の予想をするグループあり、世間話に花が咲くグループあり、いろいろでした。

懇親会: ちゃんこ御島 6名参加

【5月例会】
日時:5月7日(土) 13:30〜16:30
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
    福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:15名(うち初参加1名)
内容:
●「レーダー図の原稿の書き方」: 荒山さん
  レーダーエコー合成図から降水エコーの分布・強度の変化を地上気圧配置と対応
させて読み取る問題。
●「気象予報士試験の復習」: 向吉さん
  雲の種類・分類を初心者向けに解説したアメリカ政府気象機関HPの一部を紹介。
  http://www.srh.weather.gov/jetstream/synoptic/clouds_max.htm
  乱層雲、積乱雲の「乱」は古語「乱る」(天候が崩れること、あらし:『広辞苑』)
  から来ているようだが、「天気が乱れる」という表現は現在使われていない。
  どういう理由、経緯でそうなった?という話もありました。
  誰かご存知の方、教えていただきたくよろしくお願いします。
  降水過程の問題を配布しました。
●「気象用語の語源」: 松嶋さん
  気象用語には世界で同じような発音をするものがあります。空:solarなど。
  気象予報士のための予報士試験に出ない問題:台風編を解きました。
●「長崎県五島の珊瑚と珊瑚取りの遭難の歴史」: 大塩さん
  男女群島ではその昔、深海サンゴが多く取れたそうです。
  明治38,39年には台風により合わせて2000人以上の遭難者がでる大惨事となりました。
  「匁(もんめ)」はサンゴの重さを表す単位で、世界中で使われています。
●「温暖化関係の演題」: 身吉さん
  京都議定書発効記念『「妄想」が世界を動かす時代』と題して太陽活動と地球の気候
  との関連について論文の紹介がありました。現在は太陽活動が非常に活発な時代であ
  り太陽放射が増大していること、太陽磁場と宇宙線と雲量の関係を示すスベンスマー
  クの仮説の紹介がありました。この仮説によって1960年代の顕著な寒冷化も大気圏内
  核実験との関連で説明できるかもしれないとのことでした。
●「低気圧にまつわるエトセトラ」: 金崎さん
  メイストームはアメリカへの対抗心が生んだ?
  爆弾低気圧はアメリカの冬と日本の春秋が好き?
  温度移流は850hPa?200hPa?
  低気圧もハイブリッドの時代?
  前線とジェットの関係は微妙?
  低気圧は群れる?
●「気象実習」: 金崎さん
  850hPaの気温と最高気温との関係の回帰直線をつくる問題。時間がなくてできま
せんでした。

懇親会:「炉ばた酒房SAYON」 13名参加

【6月例会】
日時:6月11日(土) 13:30〜16:30
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
    福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:14名(うち初参加1名) 《金崎、弘中、村岡、楠本、向吉、龍山、松
嶋、身吉、平川(初)、藤谷、立川、飯田、片岡、石丸》  
内容:
●「気象予報士試験問題」: 向吉さん
  大気の放射平衡の問題
●「梅雨について」: 金崎さん
  梅雨はワールドワイド
  長続きの秘密は適度な距離
  遠く離れていても気持ちは一緒
  予想を超えた動きがニクイ
  別れにはそれなりの準備が
  熱くなるほど別れ難い
●「台風の名前の話」: 松嶋さん
  用意された140個の名前を使い切るとどうなる?
  中国語でtyphoonは何と呼ぶ? hurricaneは?
  Willy-Willyは熱帯低気圧のこと?
●「京都議定書発効記念『「妄想」が世界を動かす時代』第二部」: 身吉さん 《
添削よろしくお願いします》
  炭素循環、太陽活動、化石燃料使用量などのデータに基づき、以下のようにまと
めました。
  ・気温や二酸化炭素濃度の変化は太陽放射の変化によるものである。
  ・二酸化炭素濃度の上昇は化石燃料の大量消費以前から認められ、
   太陽放射の増大とそれに伴うアルベドの減少が関与している。
●「雨量計の話」: 石丸
  廃物で作った雨量計もどきを紹介しました。
  受水口:電気スタンドの反射板、転倒マス:フィルムケース、容器:焼酎の5リ
ットルボトル。
  25ミリの雨量で実演したところ、結果は24ミリ。おしい!
●「気象実習」: 金崎さん
  衛星画像でCiとCbの見分けが難しい雲があります。
  そんなときは地上天気図の雲の観測結果を参考にするとよいです。
●「気象分析」: 全員
  3グループに分かれて梅雨入り2日後の天気を予想しました。
  どのグループも晴れの予想でした。

懇親会:「御膳屋 天神店」17:30〜
     8名参加《金崎、楠本、向吉、松嶋、平川、藤谷、飯田、片岡》  
    

【西部支部7月例会】
日時:7月16日(土) 13:30〜17:00
場所:九州大学ベンチャービジネスラボラトリ(VBL)
    福岡市東区箱崎6-10-1
参加者:13名    
内容:
●「元寇の神風」: 松嶋さん
文永の役、弘安の役と二度にわたる蒙古襲来の際の神風は台風なのか、そうではない
のか、
台風だとしたらどんなコースを通ったのか、また、元寇の本来の目的など解説しました。

●「椋平虹について」: 藤谷さん
椋平広吉氏(1903-1992)が地震を予知するために観測していた虹で、
京都丹後地区で日の粉と呼ばれる特殊な発光現象。
晩年には予知の的中率にのみこだわった結果、はがきのトリックを使って
地震予知をしていたことが明らかになり、今までの研究を否定される。
十分な客観的観測が行われていないため、地震とは関係のない気象現象となっている。

●「京都議定書発効記念「妄想」が世界を動かす時代 −第三部新エネルギーは有効
か?−(仮題)」: 身吉さん
石油代替エネルギーとして、燃料電池、太陽光発電などをとりあげ、原理、仕組み、
特徴を説明しました。
評価方法として、エネルギー算出比、エネルギーペイバックタイムなどがあるが、
石油投入量の推定が非常に複雑で、正確な把握が難しいようです。
『工業製品においてはコストこそが投入資源を正確に反映している』という考え方も
あり、
石油代替エネルギー導入の意義はあまりないのではないか、との結論です。

●「梅雨のときの大雨の原因の線状の対流雲群について」: 金崎さん
梅雨前線は太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の間に発生する前線ではない。
山で発生する線状の対流雲。
2本の前線が2本の線状の対流組織を作り出す。
安定度のいいときの方が雨量が多い。
乾燥していても湿潤でも雨を作り出す。

●「気象実習」: 金崎さん
高層断面図に温位、相当温位、湿度を書き込む問題。
相当温位の高いところと湿度の高いところが、ほぼ一致します。

懇親会:「活漁工房 八千代丸」 8名参加 

【気象学会九州支部気象教室】
8月27日(土)14:00-16:30
九州大学西新プラザ大会議室
(福岡市早良区西新2−16)
内容
1.夏はどうして暑い?九州の暑さの特徴
    高橋 永壽 (福岡管区気象台)
2.福岡市の暑さとヒートアイランドの関係
    久田 由紀子 (九州大学環境流体研究所)
3.地球温暖化で猛暑が増えている?
    栗原 和夫 (気象研究所環境・応用気象研究部)

【9月例会】
9月17日(土)13:30-17:00
九州大学VBL(ベンチャービジネスラボラトリー)
参加者15名
内容:
●気象予報士試験に出た問題: 向吉さん
台風の問題10問。全問正解が半数くらい?

●気象予報士試験に出る問題: 荒山さん
地上実況図と衛星画像から台風中心位置を推定する問題。

●防災士講習について: 波多野さん
八代で行われた防災士講習について報告がありました。
特定郵便局長さんの多さに驚いたとか。

●続・椋平虹の話: 藤谷さん
7月に続き第2弾、椋平虹の観測方法の紹介がありました。
直径8.5cmの商品名「スーパー分度器No.3」(当時10円)を使っていました。

●気候変動、いま、むかし: 気候変動問題評論家、身吉さん
1950年代後半から70年代にかけて一時的に寒冷化した時期があり、
当時、将来は地球は寒くなると言われていた。
何か異常な状態があると寒冷化に結びつけていました。
現在、何かあると何でも温暖化に結びつけるのと同じです。
現在の温暖化の証拠とされる現象の大部分はこの時代を「基準」としている。

●最近見かけないササニシキ: 加藤さん
かつては好評だったササニシキですが、最近はあまり見かけません。
そのわけは1993年、2003年の冷害と日本人の食生活の変化にありました。

●台風14号の被害状況: 村岡さん
宮崎の被害状況を写真を交えながら説明しました。
堤防は決壊しなかったものの、市内の門を閉じたために中小河川が溢れ出し、
2m以上の浸水が各所で見られました。
 
●台風の話: 金崎さん
αパターンで台風を観測
飛行機による風の観測もフィッティング曲線からのずれは大きい
中心気圧と中心付近の風は比例している
中心付近の風とその外側の風
月ごとの統計
眼の大きさとの関係

●気象実習: 金崎さん
相当温位から前線を引く問題

懇親会: ビアダイニング じゃんくう 

【10月例会】
10月15日(土)13:30-17:00
九州大学VBL(ベンチャービジネスラボラトリー)
参加者:7名
内容:
「船舶事故の話と不発弾の話」: 弘中さん
戦時中の不発弾が出てきたそうです。
自衛隊が信管を抜く際の緊迫した様子を紹介しました。

「T0514号山口県東部被害について(岩国市と美川町、特に美川町について)」: 
弘中さん
「一階の天井部分まで浸水した家屋被害などの紹介と
 災害ボランティア活動に参加したときの様子を話しました。
ボランティアはするものではなく、させていただくもの。

「IPCC第三次報告と中世温暖期について」: 気候変動問題評論家 身吉さん

IPCCの報告では、過去1000年の間に中世の温暖期とそれに続く小氷期が表現されてい
ません。
多くの文献から実際は気温変動があったことを説明しました。
なぜ、このような定説と大きく違うデータを提示したのかよく考察する必要があるよ
うです。
「気象分析」: 全員
久しぶりに翌日の解析をしました。

懇親会: 3名参加《身吉、加藤、石丸》
天神の焼鳥屋でこぢんまりと飲みました。


【日本気象予報士会案内会in福岡】&【西部支部11月例会】
日時:11月5日(土) 13:30〜17:30
場所:RKB毎日放送
福岡市早良区百道浜2-3-8
参加者:21名
 役員:石井会長、酒井副会長、岩田副幹事長、小川常任理事
 西部支部:弘中、龍山、浜岡、波多野、楠本、松嶋、渡司、向吉、藤谷、加藤、立
川、大塩、園村、飯田、石丸
 初参加:関口、吉松

【日本気象予報士会案内会in福岡】
総合司会 (小川常任理事)
会長あいさつ (石井会長)
参加者自己紹介
日本気象予報士会の説明 (岩田副幹事長)
西部支部活動紹介 (弘中さん)
記念講演 (酒井副会長)
 「エルニーニョ現象と世界の天候」

【西部支部11月例会】
 「長崎海洋気象台研修の報告」 (楠本さん)
 「気象予報士のための気象予報士試験にでない問題」 (松嶋さん)
 「スタジオ見学」 (龍山さん)

懇親会:杉能舎 全員参加


【12月例会】
日 時:12月17日(土)13:00〜16:00
場 所:鹿児島市勤労者交流センター 第1会議室
参加者:19名

内 容:話題提供
  @「台風14号の鹿児島の被災状況」福留さん
   鹿児島県の職員の福留さんが今年県内に多くの被害を与えた
   台風14号について、特に死亡者が出た垂水市の災害状況を
   中心に多くの写真を示して説明頂きました。
   最後に全国に先駆けて鹿児島県で実施している県と気象台に
   よる「鹿児島県土砂災害警戒情報」について触れ、情報の大
   切さとそれを生かすのも人間次第との話をされました。
  A「気象予報のための新たな水蒸気分布の観測方法の試み」光
   野さん
   鹿児島大学生の光野さんに大学で研究している、低軌道衛星
   (LEO衛星)を使い、水蒸気の密度を電波位相の揺らぎに
   より観察し、実際の気象との関連を調べた結果、非常に関連
   性がある事を紹介頂きました。これを使って、雲の発生の予
   報等天気予報に使えるように研究をすすめてしていきたいと
   の事でした。最後に鹿児島発の人工衛星を」という夢も語ら
   れました。   
  B「雲の写真の紹介」村岡さん
   村岡さんが撮影された空、雲の写真を紹介して頂きました。
   いろんな写真があったのですが、三重の虹の写真には驚きま
   した。
  C「体験 日本気象予報士会の活動」遠藤さん
   はるばる神奈川県から参加頂きました遠藤さんに、この一年
   間の気象予報士会への参加活動を紹介して頂きました。毎週
   週末は予報士会の活動に参加されているとの事。懇親会時も
   含めましていろんな話を伺う事ができました。また、鹿児島
   に来られる時に飛行機から写した写真も紹介して頂きました。
  D「お天気キャスターのお話」龍山さん
   RKB毎日放送でキャスターをされている龍山さんに出演され
   ている番組のビデオを見せて頂いたり、また、「気象転結」
   (龍山さん執筆)の中から4話ほど紹介して頂きました。
   最後には「気象転結」の本のサイン入り即売会も行われ、完売
   したようでした。
  E「けあらしについて」今村さん
   NHK鹿児島の気象キャスター今村さんから、鹿児島の錦江湾
   でけあらしが見られたとのことで紹介頂きました。
  F「高層状態曲線とウィンドプロファイラデータ」下山さん
   鹿児島地方気象台台長の下山さんに気象台の職員用に作られた
   資料でレクチャー頂きました。
   大気の鉛直構造を理解する為に、状態曲線(エマグラム)とウ
   インドプロファイラーのデータを対比して説明頂きました。特徴
   的な事例で、地上天気図、エマグラム、ウインドプロファイラデ
   ータを並べ説明いただきましたが、今まで天気図(水平?)を中
   心に見ておりましたが、鉛直方向の新しい切り口から説明頂いた
   ので興味深く聴くことが出来ました。

南日本放送見学会
   16時30分ころ全員で南日本放送に移動しました。当日低温、降雪
   が心配されていた為、急遽、前田キャスターも待機されておりま
   した。
   本番前にもかかわらず、亀田気象予報士から最新のデータが配ら
   れ、また、スタジオ内の説明がありました。本番までの間、放送
   機材を見てみたり、クロマキーを使った天気予報に挑戦し、モニ
   ターに映った姿を写真にとったりしておりました。
   「時の風」(18:00〜18:30)の本番はスタジオ内で緊張して見
   学しました。天気解説をする亀田気象予報士は低温注意報が出る
   かどうか本番直前まで気象台と連絡をとっていました。結局、直
   前に出されました。
   18:30無事番組も終了し南日本放送を後にしました。

懇親会(薩摩ぶにせ屋)












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