1999年の記録

1.1999年7月例会(7月17日(土))

 

第1部 次の日の予報
 防災担当者がチャレンジ。膨大な資料にもとずき分析していただきました。・・・夜勤明けにもかかわらずご苦労様でした。

翌日予報担当者弘中氏の感想

 衛星写真や高層天気図等を身近に入手できる素晴らしい環境にいても、そこから読み取れることを言葉にして話すということは、なかなか難しいことだということを先月に引き続き、痛感しました。自分の知識の不確かさや経験不足などを感じました。でも経験を積めば、少しはマシになるような気もしてきました。そのためには、もっとMLや西部支部の中で具体的かつ専門的な発言を多くしようと思いました。みなさんにもぜひ経験してほしいし、またやってみたいと思います。
 実はあの日、夜中の1時まで残業で、頭がすごく疲れていて、事前の準備があまりできていませんですみませんでした。

                                        

第2部

A 傾圧不安定論についての学習
B エマグラムを使った温位、相当温位の学習(6月例会では早見表で学習しました)
C 気象予報士会の地方幹事会を、学会にあわせて福岡に要請することを全員一致で決定。

第3部

 「武蔵」小倉銀天街・・・無法松の祇園太鼓を聞きながら。

今月のおみやげ
1.韓国気象台の情報・・・日本のものよりきれい。2色。インドの方まで情報がある。

  無料。うれしい。
2.西部支部ニ−ュスレタ−第1号発行(金崎さん作成)
3.4月・5月例会で「観天望気」をテ−マに報告してもらった福谷さんが、学内テキストとして「雲から探る天気予報」を11月に出版予定との情報。A5判 約50頁 の小冊子。・・・市販されないのが残念。
4.三浦さんがまとめた、2つの論文を懇親会の中でいただきました。
   「背振山地の風に関する民俗と1993年冷夏」
   「1993年冷夏についての農業気象学的な考察」
                                 1999/7/31 永田

2. 1999年8月例会(8月21日(土))

 

 例会は、朝日新聞の記者が見学するという、いつもと違った雰囲気の中で始まりました。しかし、長崎から駆けつけた、明るい立川さんが初参加されたことで、大変盛り上がった例会になりました。小倉駅近くの懇親会では立川さんの、新聞紙と紐を使った手品・マジックショ−を披露してもらい、とてもとてもおいしいビ−ルになりました。

 第一部では、大西さんが次の日の予報にチャレンジされました。B3の紙に、手作りの天気図を3枚用意し、黒板に磁石で張りつけて熱く説明していただきました。
 海の経験39年が伝わってきました。韓国気象台だけの情報でも、ここまで分析できることが判明。

 

翌日予報担当大西氏の感想

 様々なキャラクターの人がいて実に楽しい集まりです。

 お陰様でお天気じいさんの初予報も何とか80%くらいは的中したかなと、今日の空模様を眺めて密かに満足しております。

 「太平洋高気圧の周辺部で降水は少ないが雲の多い一日」とでもいえば更によかったかも知れませんね。

 次回はご指導戴いた雲画像なども加味して満点を目指しますので乞うご期待。

 

第二部では、金崎さんが講師となり、次のことを学習。
1.温暖前線付近で対流雲が次々と発生するメカニズムについて。
2.6月下旬の集中豪雨について、天気図と、その時の連続レ−ダ−画像をパソコンを使って学習。24時間連続した雲の動きが良く分かり、とても興味のあるものでした。
3.西部支部のホ−ムペ−ジの披露。8月末にはオ−プン出来ると思います。

  お楽しみに(このページのことです)。

第三部では、
1.移動幹事会の会場が無事とれたことが、石丸さんから報告がありました。

  「福岡市立中央市民センタ−」に決定。
2.来月からの第二部に、西部支部員のそれぞれの専門の話を入れていこうということで話がまとまりました。
  実施済み4・5月・・・観天望気について
      予定 9月・・・生気象学について
         10月・・・防災行政について
                   11月・・・(移動幹事会での記念講演)
                  12月・・・海難事故について
                    1月・・・風の神様について

今月のおみやげ
1.7月1・2日に京都であった全国地域情報化推進会議報化フェスタ’99の資料。
2.自治体の地域防災計画から抜粋した避難勧告・指示

3.金崎さん作成の気象テキスト(A3,7枚つづり)
4.観測用ブイに関する新聞記事(コピ−)
                                 1999/8/25 永田

3.1999年9月例会(9月18日(土))

第1部 予報 

次の日の予報に、大西さんが、先月に続き2回目のチャレンジをされました。今回もA3の大きさのの、自作の天気図を黒板に貼り付けて熱く発表していただきました。今にして思えば、その時使われた海水温分布は、今回の台風18号の発達をよく説明してくれるものでした。 (海上保安庁の海水温28度の今年8月の分布図と、平年の分布図の比較)

翌日予報の担当大西氏の感想

 韓国流解析に更に磨きをかけて臨んだつもりでしたが、西側では後退すると読んだ太平洋高気圧が意地悪く西に張り出し「何だ、この暑さは!」と叫びたいくらいの昨日今日の天気でした。

 

第2部 講演と作業学習 
A. 佐々木さんによる 生気象学についてのミニ講演は「健康と気象」というテ−マでした。気象変化によって誘発される疾患や、紫外線と健康などについてまとめていただきましたが、最近の日焼けサロンやガングロなどにも話題が及びました。過ぎた日焼けに御用心。

B. 金崎さんからは、図式引き算の作業学習を指導していただきました。24時間間隔の2枚の、地上気圧、500hPa高度、850hPa温度の変化を、図式引き算の作業で色をつけ、偏西風波動にともなう地上の気圧変化や、850hPa温度の変化を作業を通して把握するものでした。ビヤークネスが使った手法 だそうで、原始的な作業でしたが、上空で寒気が南下した前面での地上気圧の低下と、850での気温の上昇などが色塗り作業で確認できました。気象大学を6・7年前に卒業したという、あの木村さんが参加されていましたので、聞いてみたところ、初めての作業学習だったそうです。

第3部 懇親会

小倉駅の近くの「武蔵」でおこないました。そろそろ新しい店を開拓しましょう。

                             1999年9月25日 永田

4.1999年10月例会(10月23日(土))

1.予報

 

  加藤さんが、当日の気象分析にチャレンジ。韓国気象庁のデ−タ−だけでチャレンジ。黒板に資料を貼り付けて、日本シリ−ズ第2戦の野球環境把握のために、熱弁ふるっての解説。

予報担当加藤氏の感想

 

 初めて例会で本格的な次の日の予報に挑戦してみたのですが、思っていたのよりはかなり難しかったです。(人のを聞いているときは簡単そうだったのですが・・・・・・)
先入観をなくすために3日前から一切天気予報は見ないようにしていましたが、福岡の天気はまあまあでしたが、札幌の雪の予報は大はずし。日本シリーズ第2戦の予報は当たったのですが・・
 次回は、衛星画像を中心にしっかり解析して、前回のリベンジを果たせればと思います。

2.ミニ講演

 

  佐賀大学大学院生の三浦さんにより、「気象現象の周期性について」のミニ講演。佐賀県三養基郡の綾部神社(風の 神社)の旗揚げ神事の記録法からヒントを得て、気象災害年 のリタ−ンピリオド(再現期間)を求める研究。 

3. 天気図作業 


 最近の寒気襲来で温度がどう変わったかを福岡の高層 資料で確かめる作業。寒気襲来前と後の高層気象観測
データ電文をエマグラムにプロットしました。TTAA6500147807などと、数字だけが並んでいるものから気温と露点をプロット。大気の鉛直構造把握を、コンピュ−タ−導入前の手作業で追体験しました。 

4. 移動幹事会についての話し合い。

 

受付、掲示物、OHPの必要、懇親会会場への交通などについて検討。

5.小倉駅近くの「倉」にて懇親会。

 

石丸さん作成の 「雨はダイエーの味方!?」の資料つくりの苦労ばなしを聞 かせてもらいました。おいしいお酒でした。

PS.後日、西日本新聞社に石丸さんの資料をFAXで送ったところ、すぐに電話があり、記事にしたいということでした。石丸さんの記事は、日本シリ−ズ第3戦の日の夕刊に載りましたが、予想は見事的中。石丸分析の素晴らしさが証明されました。実はこのあと、名古屋の中日新聞からも石丸さんに問い合わせがあり、分析方法を教えて欲しいということでした。中日新聞に載ったかどうかは不明。

10月例会のおみやげ
・ 「気象現象の周期性について」のプリント
・ 「地球温暖化と災害気象の動向」山元龍三朗論文コピ−・・・・面白いです。
                           1999/10/31 永田

 

5.12月例会 12月18日(土)

第一部 

 加藤さんが次の日の気象分析に再チャレンジしまし た。今回も韓国気象庁の資料だけを使っての分析でした。地上から300hpaまでの分析により、ブロッキング高気圧の影響でしばらくは寒気が居座るという予報でした。
担当者加藤さんの感想

 予想する日が、典型的な冬型気圧配置になりつつあるときだったこともあり、またニュースで、次の日は初雪が降るであろうことを伝えていたので、張り切って予想してみました。
 韓国気象庁のHPに高層気象予想データがあることに気づき、それと衛星写真に基づいて発表しようと思いわくわくしていたのですが、いざ本番となると、自分の言いたいことがほとんど言えず、改めて頭の中で考えていることを伝えることの難しさを思い知らされました。
結果は雪は降りましたけど・・・・・・でもいい勉強になりました。

第二部 

「例会の日の雲分析」

 新コ−ナ−でした。例会の日の雲画像や、窓の外に見える雲の動き、山口から久留 米までの参加者の居住地の雲の報告から分析を進めましたが、これから、このコ−ナ−はもっともっと充実していく
ような気がしています。当日、窓の外に見えていた雲の発生場所について教えていただきました。・・・雲は面白いです。次回はデジタルカメラを使い、テレビモニタ−を活用します。「雲から探る天気予報」A5判のテキストをまとめられたばかりの福谷さんの参加がありますので心強いです。
第三部 

海難事故についてのミニ講演(大西さん)
 50分にわたる熱弁。自作の2枚の模造紙を黒板に張り付け、メモも見ず、一気に、洞爺丸事故の様子を教えていただきました。死者の数、NHK発表と実際の台風の進路のズレ、船長の判断の問題などドキュメンタリ−番組を見るような面白さでした。聞くところによると、大西さんは、海上保安庁在職のときに、民間船会社の職員に、このようなテ−マで講習をされていたということでした。貴重な勉強をさせていただきました。
第四部 

天気図作業学習 
 金崎さんの指導の下に、赤外と可視画像から地上天気図 を描くという作業を2例しました。楽しい作業でした。またやりたいと、私はリクエストしました。
懇親会 
 小倉駅内の大衆居酒屋で、つまみをお互いに持ちよりなが ら大いに盛り上がりました。これからの懇親会は「億万長者になる会」に名称を変えようという話になりつつあります。
気象予報士としての社会的な貢献を現実のものにし、活動を形あるものにしたいと思っています。
                     1999/12/25  永田

 

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