1.街中や公園、学校などで桜の木を見つけてみよう!

ソメイヨシノの見分け方講座

 
 桜は落葉樹の仲間です。樹木にまだ葉がついていない早春でも桜の木(ソメイヨシノ)が見分けられますか?これから開花の観測をしようとするからには、まだ葉もつぼみも展開してないなかで、どの樹木が桜(ソメイヨシノ)なのか分からなければいけません。そこで最初に、調査対象木の桜(ソメイヨシノ)の見分け方をあげておきます。桜が好きな方であれば、例えば地元などで、どのあたりに桜の木があるのかはご存知である方も多いと思います。しかし、もしご存じでなくても、ちょっとしたコツで桜の木かそうではないかは簡単に分かります。下の写真をご覧下さい。桜の樹肌の様子です。桜以外の木の様子と比較してみて下さい。桜の木の仲間の樹肌には非常に特徴的な皮目(ひもく)と呼ばれる横方向のすじ模様が見られます。雑木林などでよく見られるコナラケヤキ、街路樹として多いイチョウなどとの違いは一目瞭然です。樹冠の様子(枝の広がり方)も落葉樹らしい傘状の広がりを見せ、これもイチョウなどとは大きく違います。まだ葉もつぼみも展開していないなかで桜の仲間を見分けるには、これらのこのことがポイントになります。そして、最初に述べたとおり、近くの公園や学校などには必ずといっていいほど桜(ソメイヨシノ)が植えられています。桜といっても実際にはソメイヨシノではないかも知れませんが、桜の木はちょっと探せば必ず近くにあるものです。大きく育った桜の木の下には花が咲く頃多くの人が集まるものです。是非、近くにある桜の木そしてソメイヨシノを見つけてください。

ソメイヨシノ樹肌

 横方向にすじ模様(皮目)があり、桜の仲間であることがよくわかる。この皮目の様子で桜の種類を見分けられるというが、かなり難しい。

ソメイヨシノ樹肌
(老木)

 壮年期になるとソメイヨシノは、横方向の皮目が目立たなくなり、黒っぽく不規則な割れ目が目立つようになってくる。

イチョウ樹肌

 縦方向に不規則な深い割れ目が目立つ。樹冠は円錐形で針葉樹などと同様縦長となる。コナラとの違いがわかるだろうか。

ケヤキ樹肌

 滑らかな樹肌で小さな斑点が規則的に並ぶ。大きく成長すると樹肌が不規則に剥がれ落ちるようになる。樹冠はホウキをさかさまにしたような形状になる。

ウメ樹肌

 浅目の不規則な割れ目がある。桜の仲間のように大きくならない。また、花期が桜より早いので間違えることはないが・・・

コナラ樹冠

 雑木林の代表的樹種で、縦方向の割れ目が大変よく目立つ。さまざまな樹木についての違いがわかるようになると、楽しい。

ソメイヨシノの樹冠

 広い場所で成長すると、イチョウなどのように円錐形に上方に伸びないで、傘状に横方向へ大きく広がる。川沿いや池畔など、あるいは壮年以上の木では太い横枝が垂下してくる。