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一般社団法人日本気象予報士会
平成21年度第2回気象技能講習会「長期予報」(富山)

富山城とセントラム
雪景色の富山城と市内路面電車セントラム

平成22年1月16日、富山にて日本気象予報士会の平成21年度第2回気象技能講習会が開催されました。数日前からの大雪にもかかわらず多くの方々が集まり、酒井会長による「長期予報」講習で気象知識・技能のレベルアップを図りました。雪による交通障害を物ともせずに富山までお越し頂いた酒井会長、平松副会長に深く御礼申し上げますとともに、当日の模様を北陸支部の皆さんへもご報告致します。

日時: 平成22年1月16日(土) 13:30-16:30
場所: とやま市民交流館・市民学習コーナー 学習室1〜3
    (富山市新富町1丁目2-3 JR富山駅前CiCビル3階)
講師: 日本気象予報士会代表理事・会長 酒井重典さん
出席者:
 講師:酒井会長、スタッフ:平松(信)副会長
 富山県12名、石川県6名、長野県1名・・・受講者合計19名


CiCビルとセントラム
会場のCiCビルとセントラム
講習内容:「長期予報の利活用にむけて」
 1.長期予報とは
 2.長期予報の歩み
 3.長期予報における資料の見方
 4.アンサンブル予報
 5.3か月予報と暖・寒候期予報
 6.確率予報の利用について

講習会概要:
 講習会の数日前から大雪となり、富山県東部〜新潟県にかけてのJR線に運休や大幅な遅れが発生したため、酒井さんは急遽、東海道(米原)経由で富山へ到着されました。
最初に参加者全員がごく簡単に自己紹介をした後、酒井さんが長期予報の基礎、歴史、予報資料用語を説明されました。休憩を挟んで、大気のカオス的性質、1か月予報の大まかな流れ、 今年2月から3か月・暖寒候期資料が変わること、そして確率予報の評価(コスト/ロス モデル)についてお話されました。
あっという間の3時間でしたが、「長期予報とは何ぞや」と、気象予報士として一般の人に説明できるレベルになったのではないでしょうか。<・・・(皆さん、どうでしょう?)

酒井会長 受講中の様子
酒井会長受講中の様子

昨年9月発表の北陸地方寒候期予報では、
 気温・・・低20:並30:高50
 降水量・・少40:並30:多30
 降雪量・・少50:並30:多20
とあり、「暖冬少雪」を強くイメージしていた方はここ数日の積雪に驚いて、「また予報が外れた・・・。」という発言をする人もいます。
しかし、長期予報は日々の気温の高低や降雪量の多少を予報するものではなく、期間(ひと冬)を通した気温や降雪量を平年と比較して予報するものなのです。すなわち、先週は寒くて雪が多かったにしても、今週以降に気温が上昇し雪がほとんど降らなければ、結果的には当初の予報どおり「平年より気温が高めで、降雪量も少ない」ということになるかもしれません。
(ちなみに、気象庁のホームページ>気象統計情報>最新の気象データ>雪の状況 で、最新の累積降雪量がグラフで見られます。
これを見ると、降雪量もこれで平年並み、という気もします。昨冬が平年より少なかったので、今年が多く感じるのでしょうか。)

<参加者全員の集合写真>
参加者集合写真
(画像をクリックすると拡大します。ファイルサイズ約2.20MB)

懇親会: 17:00〜20:45
 場所: JR富山駅北口「蕎麦居酒屋けやき亭」
 参加者: 13名
 講習会会場からの移動途中に大きな忘れ物(謎)をしてしまいましたが、すぐ無事に見つかりました。
酒井会長を囲んで、富山湾のブリや白エビを富山の地酒「立山」で、存分に楽しみました。

以上、気象技能講習会(富山)のご報告まで。

                (文責:平松)

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