--------------------------------------------------- 日本気象予報士会北陸支部 第20回例会・懇親会 日時: 平成20年11月15日(土) 13:00-17:00 場所: 金沢市中央公民館彦三館・視聴覚室     (金沢市彦三町1丁目15番5号) 出席者:     富山県・・・藤田、門木、長谷川、斉藤           平島、伊藤、山本、中川     石川県・・・由比、天野、中村、立花、           松田、高島、私市、氏森、           北村、山下、平松    以上、19名(順不同:敬称略) 内容: 1.開会  前・北陸支部長の私市さんによる恒例の開会挨拶では、 前回例会以降は特に顕著な気象現象が無かったものの、 政治・経済では大嵐が吹き荒れた、というお話がありました。  引き続き、参加者全員の自己紹介と近況報告を行いました。 2.話題提供 (1)長谷川健さん(富山市) 「家系図にみる私の先祖たちと疾病・自然災害」  今夏、長谷川さんはお父様と一緒に、菩提寺の過去帳や 仏壇に残る法名および明治以降の戸籍などから、富山県 高岡地方で江戸時代から続く農家6代にわたる家系図を 作成されました。その記録の中から、江戸時代以降 明治〜戦前にかけての新型インフルエンザ流行や疫病、 洪水や飢饉が原因で亡くなったと思われるご先祖様が いらっしゃることを、地元の図書館で調査された 風水害や凶作などの古記録と対応させてお話下さいました。 これは現在でも新型インフルエンザ大流行や、 異常気象による凶作・飢饉への備えとして、 とても示唆に富むお話でした。 (2)中川達朗さん(富山県朝日町) 「GPS掩蔽(えんぺい)法の気象観測、予報への応用」  本年8月25日に名古屋で開催された日本気象学会 中部支部第14回公開講座に出席された中川さんが、 その内容を報告して下さいました。GPS掩蔽法とは、 低軌道衛星や航空機に特殊なGPS受信機を搭載し、 GPS衛星が地平線に没する際(掩蔽)に、 大気をかすめて伝播してくる電波を受信して、 伝達経路の屈折角から大気屈折率の高度変化を検出し、 高層大気の気温・湿度などを推定する方法、だそうです。 これによって、海上など高層気象観測が困難な箇所の 大気状態を観測し、気象予報の精度向上に役立てられる ようです。 (3)私市喜八郎さん(石川県小松市) 2件 「防災士とは−石川県・自主防災組織リーダー育成研修報告」  町内会長としても活躍する私市さんが、11月1日〜3日に 石川県消防学校で開催された防災士の研修について報告して 下さいました。大規模災害時には行政など自治体の対応に 限界があるので、「自分たちの地域は自分たちで守る」という 自主防災・自助努力が必要で、防災士は自主防災組織における リーダーの役割を担うとのことでした。 「晩秋の自然界−紅葉」  私市さんのご近所・小松市の芦城公園や、旅行でお気に入り の場所・滋賀県の永源寺の美しい紅葉の写真を見せて頂きました。 (4)山下幸信さん(石川県白山市) 「雷など自然災害への電力設備の対応」  電力会社にお勤めの山下さんが、冬の雷や着雪から送電線を 守る電力会社の対策についてご紹介下さいました。 送電線の2重化や2ルート化、送電用避雷装置、架空地線(避雷線)、 人力による電線雪落し作業や相間スペーサ取付、鳥害防止の針山、 河川や工事現場付近の注意標識など、さまざまな対策と ご苦労があることをお話して下さいました。 (5)平松章男(石川県白山市) 「輪島測候所訪問報告」  10月28日に輪島測候所を訪問し、高層気象観測の気球放球を 見学してきた様子について、写真を使って紹介しました。 3.業務連絡事項  次回の第21回例会は、来年2月7日(土)13:00から 富山市内で開催する予定です。(詳細は後日告知)。 4.懇親会 : 17:20〜19:30頃 場所: 居酒屋「座・座(ざざ)」 参加者: 15名  例会会場から金沢駅に向かう途中にある居酒屋で、 先日解禁されたばかりのズワイガニの他、季節の料理と ビールや日本酒などを味わいながら、今日の話題提供に 関するより詳しい説明(裏話?)を聞き、意見交換しました。                 (文責:平松) ----------------------------------------------------