------------------------------------------ 日本気象予報士会北陸支部 第14回例会・懇親会 日本気象予報士会案内会2007秋・北陸 日時: 平成19年11月17日(土) 13:00-17:00 場所: とやま市民交流館 市民学習コーナー・音楽室       (富山市新富町1丁目2-3 CiCビル3階) 出席者:      富山県・・・由比、藤田、門木、長谷川、金山             笹倉、中川      石川県・・・榎本、柳瀬、中村、小林、黒木             私市、北村、平松   以上、15名(順不同:敬称略) 内容: 1.はじめに  北陸支部長・私市さんの開会挨拶では、先日の文化の日 (11月3日)に金沢へお越し下さった酒井会長を、雪の科学館の ほか石川県内各地へご案内したお話や、今夏から秋にかけての 天候推移、白山や立山の初冠雪などのお話がありました。 2.日本気象予報士会案内会2007秋・北陸  参加者全員の簡単な自己紹介の後、日本気象予報士会の 本会および北陸支部の活動について、スライドを使って紹介しました。 3.話題提供 (1)榎本英樹さん(金沢市)「気候変動と環境政策の視点」  気候変動に関してIPCC第4次評価報告書の概要をはじめ、 金沢における1886年以来の気温、降水量、降雪量、日照時間、 雪の降り方などを分析した結果を報告して下さいました。また、 将来の気温変化による海面上昇や、人口増加と食料問題、 排出権取引、欧州や米国と日本の環境政策の手法についても お話して頂きました。 (2)柳瀬真さん(金沢市)「Google Earthで行く北陸アメダス ツアー(福井編)」  福井県内のアメダス全15地点を、衛星航空写真地図ソフトの 「Google Earth」上に表示し、現地を実際に回って撮影した写真と 共に動画で紹介して頂きました。Google Earthの3次元表示により、 アメダスの設置箇所が平野部なのか山間部なのか、周囲の地形が 一目瞭然に分かりました。また、アメダス設置箇所を訪ねる際の 目印情報もお話して下さいました。 (3)長谷川健さん(富山市)「ここ3シーズンに見る、高岡での インフルエンザウイルス抗原検出状況と気象要素」  最近3年間の冬期間(11月半ば〜5月初旬)における週ごとの インフルエンザウイルス抗原検出状況(A型、B型)を、 長谷川さんが勤務する厚生連高岡病院を受診した罹患患者数で 集計した結果をお話下さり、伏木の気象観測データとの関係に ついて考察して下さいました。その結果、日平均気温の 週平均値がシーズンで初めて3℃以下になると発生が始まり、 その後10週間前後で患者数のピークを迎えることや、東京など の冬場に乾燥する地域と異なり、湿度が60〜80%であっても インフルエンザは流行することが報告されました。 (4)小林英士さん(金沢市)「能登半島地震による健康被害を 予防する調査研究について」  3月に発生した能登半島地震による高齢者の健康への影響を 金沢大学医学部のグループが調査しており、小林さんがその 一員として聞き取り調査に加わった様子をお話して頂きました。 (5)中川達朗さん(富山県朝日町)「冬の前触れの寒冷渦〜 11月12日、青森の集中豪雨」  去る11月12日に、青森市では一日の降水量が208.0mm (地点観測史上1位)となる大雨を記録しました。この 気象現象(雨、風)や、天気図および衛星画像を検討し、 このとき通過した低気圧は、いわゆる「冬の台風」 ポーラーロー(Polar Low)であるとのお話でした。 4.業務連絡事項 (1)日本気象予報士会の法人化について 日本気象予報士会の法人化に向けて諮問委員会が 設置されたことについて説明しました。 (2)支部連絡会議2007に向けた北陸支部の意見集約 支部連絡会議では、「気象技能講習会」の地方開催と、 支部のあり方と組織整備等が議題になることを説明しました。 5.懇親会 17:30〜19:45  場所: 「たべどころ のみどころ 北の門」(炉ばた風 居酒屋)      (JR富山駅前、例会会場から徒歩1分)  参加者: 14名  例会の話題という肴に、鍋、カニ、エビ、刺身、焼魚と 飲み放題が加わり、話が大いに弾みました。                     (文責:平松) ------------------------------------------------