------------------------------------------------- 日本気象予報士会北陸支部 第13回例会・懇親会 日時: 平成19年9月8日(土) 13:00−17:00 場所: 高岡市生涯学習センター 5階・研修室501      (富山県高岡市末広町1番7号) 出席者:      富山県・・・由比、藤田、長谷川、金山、             中沢、斉藤、佐竹、上田、             笹倉、山本、中川      石川県・・・榎本、立花、小林、黒木、             中村、北村、宇田、私市、平松      新潟県・・・神田、松島      静岡県・・・吉本    以上、23名(順不同:敬称略) 内容: 1.はじめに  北陸支部長・私市さんの開会挨拶では、恒例の天候振り返りの お話がありました。この夏は遅い梅雨明け後、一転して暑い8月となりました。 ちなみに、8月の平均気温は、富山、金沢、福井とも28.1℃だったそうです。 引き続き、参加者全員の簡単な自己紹介を行いました。 2.話題提供 (1)金山ひとみさん(富山市)「ドイツの気候療法」  7月はじめにドイツでの研修会に出席され、日本初の一人として 気候療法士の資格(ドイツ)を取得された金山さんが、気候療法に関する 理論と、研修先のドイツ、ガルミッシュ・パルテンキルヒェンでの 気候療法実践の様子を、豊富な写真とともにご紹介下さいました。 気候療法とは曝露する大気を変える転地療養のことで、療養・治療、 健康増進、疾病予防、保養等さまざまな形ですべての人に適用可能です。 ドイツには気候や地形のみならず良質な環境でホスピタリティ等の 提供を行うと認定された気候療法地が各地にあり、この療法に 健康保険が適用されることもあって、気候療法医や気候療法士が ドイツ全土で活躍しているとのことです。 また、ミュンヘンに近い山岳地ガルミッシュ・パルテンキルヒェンは、 歩行コースの途中にレストランがあるなど環境が整備されており、 気候地形療法のメッカとなっているそうです。金山さんは 研修時に利用した血圧計やストック(杖)の実物も持参され、 会場内を実際に歩いて見せて下さいました。 (2)由比栄造さん(富山市)「高岡市で発生した「突風害」について」  平成19年8月6日15時頃、高岡市中保地区で発生した突風について、 富山地方気象台の現地災害調査速報結果をもとにお話して下さいました。 被害状況から、この突風は「ダウンバースト」の可能性が高く、 その規模は藤田スケールF1だそうです。全壊した木造車庫や プレハブ事務所跡、トタンの剥がれた納屋、傾いた門、屋根瓦の 飛散状況、倒れた草や木、雹によって被害を受けた畑などの 写真を見せて頂き、風の吹いた方向や程度を推測しました。 参加者の中には、現地から約3kmの自宅で急に雨風が強くなった のを感じた方や、家族が現場近くで強風やひょうを体験した、という お話も出ました。また、竜巻やダウンバーストの基礎的知識や、 過去に富山県で発生した突風害のお話もありました。 なお、富山県で9月28日から開始される「土砂災害警戒情報」と、 10月1日から広く一般に提供される「緊急地震速報」の資料が 配られ、簡単な説明もありました。 (3)宇田英史さん(小松市)「高岡市における突風被害のレーダー 解析について」  同じく、平成19年8月6日15時頃に発生した突風について、 レーダーエコーの画像を解析することにより、突風をもたらした積乱雲の 特定を試みました。そして、レーダーエコーからダウンバーストを 予想できるのかについて、いろいろと考察したお話をして下さいました。 また、8月4日、5日に東京・気象庁で開催された、日本気象学会主催の 第41回夏季大学の内容(「気象のシミュレーションU」)について、 気象モデルや数値モデル、数値シミュレーション、雲画像解析実習の お話をダイジェスト版で紹介して下さいました。 さらに、7月下旬に沖縄・石垣島を旅行された際に撮影した積乱雲の 写真を見せて頂きました。圏界面の高さにまで達し、かなとこ雲と なった巨大な積乱雲の写真は圧巻でした。 3.業務連絡事項 (1)第14回例会+案内会2007秋は、11月17日(土)に開催します。   場所等の詳細は決まり次第、MLでご連絡差し上げます。 (2)会報「てんきすと」北陸支部編集委員を選出しました。 (3)今後の行事予定  ・新潟支部では、9月29日(土)に十日町市にある森林総合研究所と   周辺の雪冷房施設を見学予定だそうです。 (4)記念撮影  参加者の集合写真を撮影しました。この写真は北陸支部のホームページ に掲載します。 4.懇親会 17:30〜19:50  場所: 匠家(しょうや)(高岡市片原町16-3)  参加者: 21名 高岡の美味しいものが食べられる、居酒屋以上割烹未満の食事処でした。 刺身、カニ、焼き魚、白エビの唐揚げ、焼肉、鍋物などに加え、 地元の方お奨めの氷見牛ハンバーグステーキが絶品でした。 もちろん、テーブルのあちらこちらで例会の話題に関する談義や、 この夏の近況報告が行われ、さらには来年のビッグイベント構想(?) まで飛び出しました。                          (文責:平松) --------------------------------------------------