◆◇◆ 長利研 第32回例会 ◆◇◆

日 時:2011年2月20日(日) 13:30-17:00

場 所:東京芸術劇場(池袋) 小会議室5

内 容:週間予報支援図の見方
・週間アンサンブル数値予報は51メンバー
 初期値に異なる人工的な誤差を与えることにより、51メンバの数値予報結果は異なったものになるが、このメンバー間の分散をスプレッドという。誤差を与えない初期値をコントロールランという。予想結果が似ているもの同士を組み合わせて分類したものをクラスタ、アンサンブル平均に対しての距離が近い6メンバを選択してセンタークラスタという。

・FEFEについて
 センタークラスタ平均で、海面更正気圧・降水量予想頻度分布(前24時間降水量5mm以上)が10%以上のメンバが予想している範囲を示す。T=72〜192の予想。日替わりに注意。

・FZCXについて
 500hPa高度と渦度(センタークラスタ平均)、850hPa相当温位(センタークラスタ平均)、500hPa特定高度線(クラスタ平均)  5400m 5700m 5880m、降水量予想頻度分布(全メンバ)
5mm/前24h以上の降水量を予想しているメンバの割合、500hPaスプレッド(全メンバ)

850hPa気温偏差(クラスタ平均)及び予想分布(全メンバ)
 台風や寒冷渦、500hPaトラフや渦度の移動など実際の例を紹介した。

・FXXNについて
 北半球の500hPa高度の5日間平均と平年偏差図・500hPa高度・850hPa気温予想図・東経135度線における500hPa高度の変化
負偏差領域の配置や変化、下層(850hPa)の気温変化、東経135度線における500hPa高度の変化を、当時の天気を振り返りながら実例を紹介した。

◎各チームに分かれ、週間予報支援図(1912Z初期値)や解説資料を基に、2月22日〜27日の週間天気予報(東京)を予想した。
 全般的にやや雲が多いものの高気圧に覆われて天気はよく、まとまった雨が降る日はなさそうだが、24〜25日ごろに通過する気圧の谷の影響で雨が降るかどうか議論となったグループが多かった。降水予想や信頼度(A B C)も考えた。