3−1 太陽エネルギー
問題:
大気上端における、太陽光線と直角な単位面積あたり通過する
放射エネルギーを□□□□と言う。
地球表面での受光エネルギーEは,太陽の仰角をαとするとき、
E=1.34 SINα
で表されることを証明せよ。
解答:
太陽定数。
単位面積で受光していた太陽エネルギーに関し、
1/ SINα倍広い面積で 同量のエネルギーを受けることとなる。
地表での単位面積あたりのエネルギーは
直角に受けていたときの SINα倍となる。
補足:
南極、北極の冬場は α=0となるので、
E= SIN0
=0
したがって、 太陽エネルギーは届かないこととなる。
太陽が、南回帰線、北回帰線にあるとき
日本の北緯35゜で太陽南中時、 仰角,エネルギーは それぞれ
α=35−23.5= 12゜、 E=1.34X0.20
α=35+23.5= 58゜、 E=1.34x0.85
となり 冬至では、夏至の 約1/4 のエネルギーしか届かない。
ちなみに、回帰無風帯が両極の緯度30゜にある。
3−1
天頂
光線に直角
地表面と太陽方向のなす角度α
地表面
太陽エネルギーは
受光面の傾斜にかかわらず
一定量です。
受光面が傾斜していると、
単位面積あたりのエネルギー量が
仰角に応じて変わります。
地球
天頂 太陽
α=58゜
35゜N
北回帰線=23.5゜N
α=12゜
南回帰線
=23.5゜S
太陽
3−2
3−2 湿潤大気の圧力
問題:
湿潤大気の圧力Pが、 1013hPaで、
水蒸気圧力Pe が、 10hPaであるとき、
乾燥空気の分圧Pd を求めよ。
大気温度=10℃とする。
解答:
ダルトンの法則より、
P=Pe +Pd
である。
従って、
Pd =1013−10
=1003
が求める分圧となる。
補足:
気体圧力は個々の分子の運動エネルギーによる。
気体の分子の個数は 質量を分子量で割ることにより求まる。
アボガドロの仮説によれば、
同数の分子を含む気体は、同温・同圧で同体積を占める。
PV=mRT よりV一定のとき、
分子の個数が増加すれば、それだけ圧力が増加する。
次に、同体積の乾燥大気と水蒸気とを混合すると体積は、
2倍とならず、同じ体積のままである。
しかしながら、一定気圧、一定体積の 乾燥大気の含み得る
水蒸気量には限界がある。
温度・圧力が増加すれば、含み得る水蒸気量も増加するが、
飽和蒸気圧をオーバーしたら、水蒸気は凝結し、結露し、
雨となって系の外へ出て行く(降水)。
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