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気象実験(傾圧不安定波)

実験の様子を写真で紹介します。

実験項目および内容は、随時追加、修正、改良しています。→ 装置等の改良版(装置2号機)です。 → 4時間連続実験(装置2号機)です。 Originated 2010-02/16 Last Updated 2010-02/22, 4/01
実験=回転流体の中の対流の実験です。    地球をとりまいて東西方向に流れている大気の運動を、アルミ粉等をつかって、波動の様子を描いてみよう。    位相が一致したり、崩れたりする現象がみられるが、その要因につき考えてみよう。 実験タイトル=傾圧不安定波 実験の狙い=傾圧不安定波をつくり、流体の流れが波動となる要因を考えること。       さらには、対流現象が出現しているときに、その系に対し外力を作用させた場合の       流れの様子を推定すること。例えば、EXPMA1 ベナール対流 に対して、       水平方向の外力を作用させてみる。 実験装置の製作:     ・円盤上に3重の水槽(洗い桶23cmφ&温湯、パイレックス13.6cmφ&水道水3cm深、アルミ缶6.7cmφ&冷水)を置く。     ・円盤としては、陶芸用の手回しロクロを使っています。     ・波動の模様は、アルミの粉末で可視化して、見やすくするため黒布を敷いています。     ・円盤の駆動には模型用のモーターを組み立てて使っています。 ・モーターの駆動力は、タイヤ接触で回転円盤に伝えています。     ・円盤の回転数(35rpm/12rpm、11rpm/5rpm)は、駆動側で調節します. すなわち、電池の個数(1〜2)及び下の写真の「模型自動車のタイヤ」(モーター+ギヤボックスにつなげてある)の使い分け、 で4段階に切り替えます。電池を3個直列にして使うと6段階の切り替えが可能となります。 実験結果: ・私の実験装置で得られた蛇行の模様です。回転数、温度差、深さ、円筒容器の配置等によって      波数が変わります。又、蛇行現象にならなかったり、なかなか蛇行に移行しないこともあります。      さらには、上述の条件に加えて、アルミ粉の散布程度によっても波動現象の現れ方が異なります。     ・実験装置及び実験の過程で得られた波動(波数=1〜7)をご紹介します。      ただし、この実験結果と全く同じ状態を再現することは、目下のところ困難です。      一つの可能性を示すものと、とらえておいて下さい。      なお、上述の実験条件は、今後実験を重ねていって現象に対応したデータを掲載予定です。
    装置全景     (左の車輪35rpm/12rpm、右の車輪11rpm/5rpm)     波数=1、冷水容器を思い切って偏心させた。
    波数=2、冷水容器を若干偏心させた。     波数=3、アルミ粉が少量。
    波数=4、ごく普通にできる。     波数=5、ごく普通にできる。
    波数=6、外周の温湯の量を極端に少なくした。     波数=7、アルミ粉の初期状況が円環になっていた。
    中央高温、外周低温の条件で実施した。
対流現象はほとんど発達しなかった。
  円筒容器=4種類を使用した、写真では明瞭ではないが、
中の2つの円筒容器内にそれぞれ波動ができる。  
流れの中に障害物を置いた。
障害物の設置状況
使用済みのボールペンの胴体。  
実験のヒント:     ・フラッシュ無しで写真撮影すると、アルミ粉の粒子が流れて写ることがあります。     ・アルミ粉の分量は、最初は出来るだけ少なくして行うとよいでしょう。      慣れてきたら、分量を少しずつ増やします。     ・3種の円筒容器は、必ずしも同心円状に配置しなくても蛇行模様が出来ます。     ・外周の容器は、四角い形状でも構わないはずです。     ・容器の外(20〜50℃)、内(3〜16℃)の温度差(5〜40℃)は、かならずしも大きくする必要もないようです。      明瞭な蛇行現象を起こさせるに必要な温度差はどれほどか、今後詳細な実験を行う予定です。     ・容器の温度差は大変速く変化します。手早く温度計測する必要があります。     ・回転円盤に固定した無線カメラがあると、波動現象の発達、変化の観察が行いやすくなるでしょう。     ・中央の容器はガラスPIREXですが、これを大きい直径のものに変えたり、あるいはプラスチック製の      ものに変えると波動が現れにくくなったりしました。     ・温度差の与え方を内外逆転(中央高温、外周低温)させたところ、対流現象は明瞭に見られなかったです。      このため波動の形成も見た目としては不明瞭でした。     ・円筒容器として、4種類を使用したところ、中の2つの円筒容器内にそれぞれ波動ができました。     ・通常、円筒容器を3種類使いますが、いちばん外側の円筒容器は使わずに、代わりに室内の空気を      使うことによっても、蛇行現象が生じます。
関連実験:    大気の波動 大気の波動を描く (コンピューターシミュレーション) シミュレーションで、画面に描いた波動図形の一例(このプログラムは、JAVA で Codingしています。)
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