顕著な気象現象追跡プロジェクトについて
顕著な気象現象追跡プロジェクトは全国の気象予報士の共同作業によって、台風、爆弾低気圧、強い寒気団などに関わる顕著な気象現象を気象予報士会員多数により全国各地で観察を行い、後でデータベース化し参加会員などに配布、研究資料と使用しようとするものです。
全国の気象予報士の最大多数の参加により、一定の水準以上の目をもった観察者によるデータを広域かつ稠密なに集積することが可能になり、プロジェクトとしての意味合いが深まります。皆様の積極的なご参加をお願い致します。
また、本プロジェクトは2003年5月の第8回総会で活動方針として決定されましたが、いよいよ今冬より立ち上げて行くことにします。会員の皆様の参加と協力をお願いいたします。
顕著な気象現象追跡プロジェクト会議室 |
報告する会議室を選んでください。 観察対象区分や報告サンプルに関しては、次章以降をご参照ください。
観察にあたっては、報告する対象の低気圧や寒気についての投稿の「返信する」をクリックして報告用フォームを開いてください。 |
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- プロジェクトの実施時期
2003年11月15日から2004年3月31日までを第一期の観察対象とします。 - 観察対象
以下のとおり、常時観察し報告する2つの現象と、呼びかけに基づいて実施する2つの種類の現象とします。
区分 |
現象が起きたとき、いつでも観察し報告する |
観察リーダーの呼びかけに基づいて観察し報告する。
(観察対象となる低気圧や寒気は、このホームページ及び気象予報士会メーリングリストでご連絡します) |
現象 |
@接地逆転層の発生 |
A冬季雷の発生 |
B低気圧の発生から通過 |
C強い寒気の吹き出し |
主な 興味の所在 |
接地逆転層が発生しやすい条件や逆転層により起こる気象現象(肱川あらしなどの冷気流や霧など) |
寒気の吹き出しと雷の発生のタイミングなど |
低気圧の移動による悪天候の移動の仕方や地域的な現象の現れ方の特徴。 |
寒気による日本海側の雪雲の分布や太平洋側への流出のようす |
観察と 報告の内容 |
強い接地逆転層が発生した場合、霧や下層のチリなどの澱みなどから検知し報告する。9時の高層観測により、逆転層の高さが50m以上、または上−下底温度差が3℃以上を目安に、通報する。 高層観測参照。 |
雷鳴や雷光、稲妻(雲放電、落雷)、単発か連続かの別、継続時間などを通報する。 |
雪や雨、風、地吹雪、気温などを、荒天の程度やその発生、強度の変化を中心に報告する。 |
雪や雨、風、地吹雪、気温などを、荒天の程度やその発生、強度の変化のほか、雪雲の流出や時雨について報告する。 |
観察の ポイント |
冬、朝方、風が弱いとき、放射冷却などで接地逆転層が形成される。霧やチリなどが澱むことにより検知できる。写メールやデジカメの通報もする。
逆転層により起こる気象現象(肱川あらしなどの冷気流や霧など)も報告対象。 |
該当期間に観測したら、通報する。 |
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- 報告の手順や方法
- 居所や職場など自分のいる場所で気象現象を観察し報告する。
- 報告内容は、観察場所、観察時刻、観察内容
(雨、雪、風の変化や程度、気温など。測器を持っていない場合が多いと思われるので定性的な情報でも可とする。) -
報告に当たっては、専用報告フォーマットを設けるのでそれを使用する。
観察と報告手順の手順について
- 報告のフォームについて
報告フォームは「会議室形式」にしています。随時、開けて報告が可能です。会議室は観察する現象ごとに、次のような系統(ツリー)になっています。
*「低気圧」と「寒気団」は、同じものを観察・報告し整理する必要があるため、観察対象の低気圧ごとにナンバーを振ります。観察対象は、その都度気象予報士会メーリングリストで呼びかけ、報告のための会議室に新しいツリーを作成します。
- 報告の流れ
- 報告の書式
専用フォーマットの見本
おなまえ |
氏名(予報士登録番号) |
E-mail |
ご自身のe-mailアドレス(必須入力項目ではありません) |
URL |
ご自身のホームページアドレス
(必須入力項目ではありません) |
題名 |
観察対象を明記してください。接地逆転層、冬季雷、低気圧、寒気団(低気圧と寒気団は区別のために通し番号をつける) |
コメント |
観察場所:
郵便番号(できるだけ記入する)
住所 住所が望ましいが、その場所がわかれば良い。
(例:東京都中央区日本橋2丁目
(例:宮城県仙台市 仙台駅
(例:大阪府 名神高速豊中インターチェンジ付近
(例:静岡県 東海道新幹線浜松掛川間
(例:山梨県 八ヶ岳赤岳頂上付近
(例:神奈川県、三浦半島上空:羽田−伊丹航空機より
など記入してください。
観察時間:年 月 日 時 分
(JTC:日本時間で24時間制。年は西暦。)
観察内容:風や雨は定量的になるように努力する。定性的でも可。 |
画像ファイル |
画像ファイルがあれば貼り付ける |
報告のサンプル
おなまえ |
冬野晴男(気象予報士登録番号 5001) |
題名 |
接地逆転層 |
コメント |
観察場所:郵便番号 220-0032 場所 神奈川県横浜市西区野毛山公園
観察時間:2003年12月1日 7時10分
観察内容:高台の上から市街地を見下ろすと、ホコリやチリが白っぽくよどんでいる。風はない。気温は手元の寒暖計で8℃。 |
おなまえ |
風野雷太(気象予報士登録番号 5002) |
題名 |
冬季雷 |
コメント |
観察場所:新潟県新潟市万代橋付近 観察時間:2003年12月15日 13時28分(雷の場合はできるだけ時間は正確に記入してください)
観察内容:北東方面に一発雷を観測。音が大きく、閃光から音が聞こえるまで3秒くらいだったので、発雷場所まで1kmくらいと思われる。まもなく、アラレが降る。雷の場合、方角や距離も重要な情報です |
画像 |
(この写真は見本例です) |
おなまえ |
北野雪子(気象予報士登録番号 5003) |
題名 |
低気圧 観察通し番号No5 |
コメント |
観察場所:郵便番号 086-1831 北海道羅臼町 羅臼の市街地
観察時間:2002年12月31日 17時00分
観察内容:それまで静かだったが、16時30分ごろから突然風が吹き出した。低気圧が北海道東海上に出たため山から吹き下ろしの風が強く、地吹雪で道路は交通止め。風速15mくらいで、ときどき突風で家が揺れる。 |
おなまえ |
風野雷太(山田太郎(気象予報士登録番号 5023) |
題名 |
寒気団 観察通し番号No6 |
コメント |
観察場所:郵便番号 241(以下不明)住所 神奈川県横浜市旭区(路上のため以下不明)
観察時間:2002年 1月29日 15時 20分
観察内容:朝から風が強かった。午後から曇り始めた。西の丹沢山地方面は写真のように雪雲がかかっているように見える。現在、西の風が約10m。気温は6度くらいで寒い。 |
画像 |
(この写真は見本例です) |
<参考>(気象庁のホームページを参考に作成)
風の強さ:ビュフォート風力階級表
風力 |
風速(m/s) |
現象 |
風力0 |
0.0-0.2 |
煙が真っ直ぐ上がる |
風力1 |
0.3-1.5 |
煙で風の向きが判る程度なびく |
風力2 |
1.6-3.3 |
葉が動く、風が顔に当たるのでわかる |
風力3 |
3.4-5.4 |
木の葉や小枝が動く |
風力4 |
5.5-7.9 |
砂埃が立ち、落ち葉が舞う |
風力5 |
8.0-10.7 |
池に波が立つ |
風力6 |
10.8-13.8 |
大きな枝が動き、傘はさし難い |
風力7 |
13.9-17.1 |
樹木全体が揺れ、歩きにくい |
風力8 |
17.2-20.7 |
小枝が折れて飛ぶ、風上に歩けない |
風力9 |
20.8-24.4 |
瓦が飛ぶなど人家に被害 |
雨の強さ
10mm〜20mm |
ザーザー降り |
20mm〜30mm |
土砂降り。傘を差してもぬれる。
ワイパーを早くしても見にくい |
30mm〜50mm |
バケツをひっくり返したような雨。道路が川のようになる |
50mm〜80mm |
滝のような雨。傘はまったく役に立たない。水しぶきであたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなる |
80mm〜 |
息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる |
- 収集データについては当面、会議室で一覧することができます。
- 本プロジェクトの参加者
- 本プロジェクトは気象予報士会会員なら誰でも気象現象の報告が可能です。広域かつ稠密な観察結果の集積を主眼としておりますので、皆様の積極的なご参加をお願い致します。
- 本プロジェクトで蓄積されたデータベースは本プロジェクトへの報告参加者や会員に公開します。
「顕著気象追跡プロジェクト運営委員」の募集について |
本プロジェクトの運営のために「顕著気象追跡プロジェクト運営委員会」を設置することとし委員を募集いたします。委員会の主な役割は、1. 今回のプロジェクトのモニターと成果のまとめ(良かった点、問題点、改善点など)、2.今後の進め方の提言や計画、の2点です。
本プロジェクトに関するご質問・お問い合わせは、メーリングリスト宛てお問い合わせください。どなたでも投稿できます。モニターや会議はWeb上でも行えますので地方の方も積極的なご参加をお願いいたします。 |
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